伝説巨神イデオン 発動篇のレビュー・感想・評価
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ドラマ史上最高の絶望感
見るつもりなかったけど、なんかYouTubeに上がっててツイ見てしまった。
子供の時にテレビ放送で打ち切られてしまったのに非常にがっかりしてたのに映画でラストをやると知って学校のなんかの催し物が横浜であって、帰りに一人で関内の映画館によって見てきたことを思い出した。
当時見た時は異星人同士の禁断の恋や、妬み嫉み、憎しみなど子供であった自分にはよくわからなかったが、今回改めて見るとなるほどと思うと同時に、これ子供向けなの?誰に向けて作ったのと思わざるを得ない。
とにかくこれほどまでに絶望感のある最終回は見たことがなく、ずいぶん長い間心の中に残っていたものだった。ラストで輪廻転生のようなエピソードをつけるが、今生きている欲にまみれた自分に肉体を失ったコスモたちの気持ちにはなれず、なんか取ってつけたような終わりに感じてしまった。
多分小学生の低学年の頃からデビルマンや漂流教室など救いのない物語にひどく惹かれることが多く、そういった物語の中ではベスト3に入るアニメだったと思う。ただ2022年のいま見ると、やはり作画や演出など残念な部分あり本来なら★5はあり得ないのだが、ノスタルジックな思いにマイナスをつける気も起こらず★5を付けさせてもらった。
見終わるとため息が出ちゃいます。
富野監督が観た感想
この映画ドットコム内の関連ニュースにある、2019年開催映画祭でイデオン上映時の富野由悠季監督によるコメントが興味深いので見てほしい。ここに引用する。
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富野監督は完成後も度々見直したが、「こんなすごい映画とは思わなかった!」
「これまでのイデオンの印象は制作状況の悪さもあって、稚拙にしか見えず、作品を通しての感想はなかったが、今回は1作品として見ることができた。作画もひどい。何もかもひどいけど、『こんな話かよ』と驚いた」
「人間関係の入れ子構造が上手だなと思った。(自分自身が)経年劣化を起こしていて、だんだん、ああいうことができなくなっている。たったひとつの言葉で人間関係を結びつける。見事だな、と思った」
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一見自画自賛に尽きるとみえるが、クリエイターは直線的に成長する一方ではなくピークがあり、過去の自分をピークと認め現在の自分を劣化していると評する。
これはクリエイターにとっては最も認めがたい事であり、得難い自己批評となっている。
このように老境にして自分の業績を俯瞰して評価するまでに至った監督。
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「『(玩具の)金型を作っているから、変更してもらっては困る』と言われて、頭に来た。当時の自分の精神状態はやばかった。それを制御しようとして、うつ病にもなった。(こんな壮大な話は)一人の能力では無理。チャラチャラやっては作れない。いい経験ではあったけども、自分に能力がないことも自覚した。能力があれば、スピルバーグにもなれただろうな」
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ぜひとも今後の余生はこのような過去の苦悩を清算するべく、ロボットからもオモチャからもエンタメからさえも自由になった、本当の富野由悠季100%の作品をネットフリックスか誰でもよいのでパトロンになって作らせてほしい。
売上・評判など気にすることなく後悔なく死んでほしい。
それが彼によって映像ドラマの可能性の夢とトラウマを授けられた我々ファンのせめてもの恩返しの願いである。
富野由悠季はトミノフスキー粒子を吹き出しその無限力を開放し富野映像の因果地平へと旅立つのだ。
悲壮感MAX
当時、本当に嬉しくて嬉しくてたまらない続編映画化のニュースでした。
この頃は入場者特典でセル画がもらえたりしたものだから、徹夜で劇場前で並んだりしたのもよい思い出。(今でもありますか?エヴァとか)
汗を拭き拭き公開前日の劇場前に並んで鑑賞しに行きました。
もう40年近くも前になる作品なのね。歳取るの早い。イヤやし。
そして作品は圧巻の一言!
今になっても、映像作品であれほどまでに悲壮感のある作品には他にお目にかかったことがありません。
もう絶望に次ぐ絶望の展開で、半径50光年以内(でしたっけ?)はどこへ逃げても敵だらけとか!
ちょっと待って((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 50kmじゃなくて50光年ですよ!←合っていますか?
その絶望(死)へ突き進む焦燥感が見事に描かれていたと思います。
なのにそんな敵を外連味たっぷりであっさりと屠り去る主人公側ロボットの秘密兵器の描写とか。ちょっとカッコよすぎますって!
そして涙すら溢れそうになってくる、敵の最終兵器の登場。ここ、本当に色々な感情がない交ぜになって、泣けるの。
あれほどまでに徹底的にボロボロにされてもまだまだ戦い続ける悲壮感に満ち満ちてるの。
妙々たる音楽の使い方が凄いの。
横に浮かぶ全高1.5kmの超巨大戦艦(!)がまるで蠅の如く見えちゃう全幅500kmの超兵器ご登場とか!
今でこそ、それを遥かに凌駕する秘密兵器もあるけれど、当時は本当にドギモ抜かれちゃったの。
なのに、ラストの落としどころはちょっとありきたりに過ぎたかな。
というか、芝居がかりすぎかな。小芝居は必要なかった感じが。
生命の種が惑星に降り落ちて、これからまた新しい知的生命体が生まれて、どうなりますかね?
くらいの描写で留めた方がよかったような気がします。
接触編…ファイナル!
接触編が、テレビシリーズの総集編ですが、接触編は、映画オリジナルの完結編です。映画館で、みたラストシーンが、ショックが大きく印象が残っています。
今、見返しても……!
33年ぶりに
大スクリーンでの観賞
当時、中学生だった頃に観てすごい衝撃を受けた作品
大人になり、人生も折り返したこの年齢になり改めて
観賞してどう受け止めるか、少し期待と不安。
子供心にあまり理解できてなかったのにもかかわらず
すごいと感じた内容はこの年になりなるほどと思う。
この年になってもまだ監督が伝えたかった事は
全ては分かっていないかもしれないが
何かを感じる事が出来るすごい作品です。
舞台挨拶で富野監督が言ってた通り
今、この時代に観るべき作品だと思う。
理解しあえなかった人たちの結末
公開初日の入場特典を目当てに、前日の夜から徹夜で映画館の前に並んで観た懐かしい作品。
打ち切られたテレビシリーズで、描けなかった結末をほぼ新作として映像化した映画。理解しあえなかった人たちが憎しみあい破滅への階段を上って行く姿を描いています。
テレビでは登場しなかった最終兵器である加粒子砲カンド・ロワが登場、圧倒的な威力と巨大なサイズからの威圧感に圧倒される。国産アニメの中では史上最大級のスケール。主要キャラクターが次々と目を覆いたくなるような死に様を描いている。「皆殺しの富野監督」が元々表現したかったのは、これだったのかと納得した。
イデとは?
世紀の問題作(?)とされてますが、登場人物全てが死ぬことより、話の難解さがやはり問題ではないかと。
イデとは何なのか結局説明が無く終わります。
多分人々の防衛本能みたいなもんで、そのせいで宇宙全体が滅びてしまうので、「もっと考えて国際問題に取り組もう」的な話だと思ったんですが。
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