ドラゴン・タトゥーの女のレビュー・感想・評価
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色々な角度から楽しめるミステリーサスペンス
本作のイメージは暗く複雑そうなので少々身構えて観始めたが、テンポの良いストーリー展開と、登場人物多めながらも何だかんだすっきりとまとまった構成により、思ったよりも全然観やすかった印象。
その中でも本作の魅力は、個人的にはやはりリスベットの縦横無尽な活躍に尽きる。迷いながらも自分に素直に突き進む姿は、とても切ないながらもとても格好良い。最近のルーニー・マーラしか知らない私にとってはびっくりしたし、何よりその演技力の高さにはとにかく脱帽。
ハッピーなのかバッドなのか、余韻の残るラストシーンも印象的で良い。
最高のエンタメ
大富豪の一族に起きた過去の事件、そして今も行方不明の女性を探してほしい。
この難題に取り組む新聞社の男、そして天才的頭脳の女性。
両者の背景はまるで違う。そこにも面白さがあり、焦点は女性になる。
やがて問題は大財閥のなかで起きた事件と、社内で起きた事件の真相へたどり着く。
スリリングかつ大胆で、緻密に設計された構図は見事だ。
二人で協力して出来た友情に、女性はクリスマスプレゼントを用意するが…
このあたりの「あまり」は、彼女が乗る冬のバイクの寒さが表している。
ルーニー・マーラが好きなので、観るのがとてもきつかった。 これがブ...
ルーニー・マーラが好きなので、観るのがとてもきつかった。
これがブレイク作なのでしょうがないが、ただ立っているだけで特別な雰囲気があり、セリフが少なくても繊細な演技ができる俳優だと思っているのでこんなハードな役をやってるの悲しい。
でも走ったり(地下鉄の鞄スられるとこ)、バイク乗り回すルーニーはカッコよかった。
あとこの作品だけ観ると、男女バディものなのに肉体関係があるの必要な描写なのか?とか気になってしまう。
そのあたりがスウェーデン版でどう描かれてるのか気になるので観てみたい。
フォントリア映画でお馴染みのステラン・スカルスガルド出てきたときこいつ絶対怪しいじゃんwって思ってたら…
謎解きと暴力とエロス
題名の3つの要素が上手に組み合わさった映画でした。
ダニエル・クレイブの渋さ全開とルーニー・マーラの危うさと可愛いさが相まってよかったです。
登場人物も多く横溝正史のようなお話しです。
原作がしっかりしているのか、納得できる謎解きでした。
3回目の視聴でしたが面白かったです。
リスベット師匠エロカワです。
少女のときのトラウマ!タトゥーのように 哀しき過去と共に生きる覚悟を決めた女!!
未解決な過去の失踪事件の真相を究明、
突き止めていく、状況が痛切に描かれていました。リスベット・サランデルが
過去と向き合い忘れられない少女時代を今も男性に対して感じているように思えるストーリーでした。
ダニエル・クレイグ演じるミカエルは
ジャーナリストでありながら、仕事の依頼を
任務達成に向かうような都会的かつ
男っぽさを感じるアクション、捜査を見ることができました。
空港で変装するリスベット・サランデルは、
様々な顔、いろいろな側面を持ち合わせる
女性のダークな魅力がありました。
バイクで走り去るラストシーンは、
リスベットがミカエルに父親がいたらと懐う
悲しみを背負いながら、生きていく女性の
繊細な心の傷みと独りでいる強さを感じ取りました。
尻すぼみ
内容に対して尺が長すぎる。
映像は良いけど話の筋がスカスカ。
ハリエットの謎を追いかけてる間はよかったけど
その後の尻すぼみ感がすごい。
原作ありきなのか知らないけど、
映像以外に見るべきものはなかった。
ルーニー版リスベットの儚さ
デヴィッドフィンチャー版「ドラゴン・タトゥー」です。
プライムに上がっていたので久しぶりに観ました。
当時ダニエルクレイグと、ルーニーマーラの起用もインパクトがありました。
オープニングの「移民の歌」はちょっと軽いけど、bgのハードコアな映像がフィンチャーぽくて良いですね。
こちらもじっくり見せるサスペンスな作り。
オリジナルに漂う陰鬱は抑えめに、スタイリッシュさを増しています。なのでキャッチーで見易い作りになっていると思います。
二人が共闘して進める過程なども、静かなのにテンポが良かったですね。
そしてやはり何と言ってもルーニーですよ。
ハリウッドリメイクで一番印象的なのは、彼女のキャラクターでしょう。
より原作の設定に近いであろう容姿、空虚な空気、ファッションからバイクに至るパーツ、作品のアイコンとしてより強烈な印象を残していたと思います。
それとキュート。オリジナルよりも少し弱く、少し人間味を持たせているのがうまいですね。
オリジナルと違うそのラストも、ルーニー版リスベットの儚さをよく演出していたと思います。
このリメイクはオリジナルの世界を壊さず、かつ新しいアプローチも見られとても面白かったです。
TaToo女リスベットに刻まれた心のタトゥーが垣間見え、泣く
本作はいわゆるいわくつきの近代スウェーデンを支えた名家「ヴァンゲル家」のとある人物の失踪事件を信用失墜の汚名を着せられたジャーナリストミカエルとのちに相棒となる仕事のできる猟奇的「タトゥー女」リスベットが真相を究明するミステリー作品。
スウェーデンの離島で繰り広げられるミステリアスな展開。
そして、劇中の季節の移ろいと共に徐々に雪解けへと向かっていく真相究明への道のり。
そして、ミカエルとリスベットの深まる絆。
バイオレンスでおぞましい王道ミステリを感じる作品である。
ただ、ストーリーが多少暴力的に傾きすぎて、自然豊かなスウェーデンの魅力がかすんでしまったのが個人的には残念だったので、そこが減点。
リスベットの心境が変化を事件解決を通して描いている 推理部分は細か...
リスベットの心境が変化を事件解決を通して描いている
推理部分は細かいとこまでははっきり理解できなかったが、人物の描写が面白く158分を長くとは感じなかった
レッド・ツェッペリンの曲はラグナロクの時といいモリっとテンションを上げてくれる
とにかくルーニーマーラがスタイリッシュにいい
「上手くいったわ、あなたがやってくるまでは」
登場人物にそれぞれ微妙に共通点があり、さらに人名が覚えにくく物語を理解するのに僕は何度か観ることになりました。ですが好きな作品の一つです。
ダニエルクレイグ演じるミカエルは一見すると頼りのない役柄ではありますがこの映画に出てくるクズ男共と比べてしまうと英雄扱いです。
そして僕はこの映画の主人公だと思うルーニーマーラ演じるサランデルは言葉数の少ない、タフなフッ軽バイカーでした。
終わり方は本当に切なく、ミカエルには本当に身近な存在、そう例えばサランデルの気持ちを汲み取って欲しかったと思いました。彼女の言動的に難しいことかもしれませんが
この映画を見た後は毎回、女性を大事にしたいと改めて思います。色々な意味をこめて
ルーニー・マーラは ダニエル・クレイグの調査の助手となる。 そこから2人は40年前の事件の真相に確実に近づいていくのだった。
動画配信で映画「ドラゴン・タトゥーの女」を見た。
劇場公開日:2012年2月10日
2011年製作/158分/R15+/アメリカ
原題:The Girl with the Dragon Tattoo
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ダニエル・クレイグ
ルーニー・マーラ
クリストファー・プラマー
スティーヴン・バーコフ
ステラン・スカルスガルド
ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲンベン
クトゥ・カールソン
ロビン・ライト
デヴィッド・フィンチャー監督
ダニエル・クレイグはジャーナリスト。
ある企業を告発した記事の訴訟で敗訴。
そのことで大金と名誉失っている。
ある日スェーデンの巨大企業の元会長から40年前に起きた少女失踪事件の調査を頼まれる。
ルーニー・マーラには23才になった今でも後見人がいる。
過去に彼女が起こした刑事事件のためだった。
ルーニー・マーラは新しい後見人から度々性的虐待を受けたが、これに強烈な反撃をする。
映画がはじまってから70分後に、ルーニー・マーラは
ダニエル・クレイグの調査の助手となる。
そこから2人は40年前の事件の真相に確実に近づいていくのだった。
徐々にお互いを信頼していく2人。
ラストシーンは
切なくて胸が熱くなる。
同じシリーズの他の5作品も見たくなる。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
アートなサイコサスペンス
いつか見なければ、と思いつつようやくの鑑賞。
ハードな描写が実に効果的、スパイシーと効いた作品だった。
それでもグロくならず、ギリギリ見られる映像美は、なかなかモノスゴイモノを見た気にさせてくれる。
原作はもう半世紀ほど前のベストセラーだとか。
閉所のドメスティックで湿ったサイコ加減に、鑑賞しながら横溝正史や松本清張を思い出してしまった。
主人公、二人視点で両側から結末へ収れんしてゆく凝った謎解きや、どんでん返しは絶妙。
ジリジリ、じわじわ加減も長尺ながらじれったく感じさせないから、これまたお見事。
もちろんそこには主演のお二人の力量も大きいと感じる。
特に、互いの関係の変化や、リスベットの私的な部分というサスペンスの筋書きには直接影響しない箇所が、この作品をただの謎解き探偵ゲームから文学的なものに押し上げているな、と美味しく鑑賞できた。
難点があるとすれば、日本人の私には気を抜くと、
誰が誰だかごっちゃになりそうになるというところ。
ところで、リスベットが地下鉄でスリにあった後、奪い返したバックと共にエスカレーターを尻で滑り降りるのは、スカイフォールとまんま同じアクションなのですが、ナニカ意識されてたのかしらん。
そんなリスベット、見るほどに「攻殻機動隊 arise」の少佐に見えてしかたなく。
唯一、ホッとできたのは、なにもかもスペックがフツーな人を演じてるダニエル・クレイグでした。
コンビ再びの続編などを期待してしまう次第。
追記、「プロミシング・ヤング・ウーマン」と根底は似てる
「男が決めた役割」がドラゴン・タトゥーを苦しめる。
○作品全体
カタルシスはあれど、見終わってみると苦しさが強く残る作品だった。
登場する女性たちは、なにかしらの役割を与えられている。それが本人も望むものであればいいけど、ほとんどは男性たちが一方的に押し付けたものだ。
「ドラゴン・タトゥーの女」ことリスベットはその役割に終始縛られている。
リスベットの時系列に沿えば、12歳の時に「精神障害者」というレッテルを貼られたところから、「被後見人」という役割を与えられ、自分はそうなのだと思い込む。一概に男性から、とは言えないが、発端は父からの虐待だ。
後見人が変わってからは「性のはけ口」という役割を与えられる。最初に反抗できなかったのは「被後見人」だから、という負い目や受け身な状況が背景にあったからだろう。反撃に及んだのはハリエットとは違って、「2度目の役割付け」だったからではないか。ここで動けなければ1度目と同じように役割を押し付けられ生きていくことを強いられる。その耐え難い苦痛をタトゥーと同じように、体に刻み込んでいたからではないだろうか。
また、ガールフレンドのいるリスベットがミカエルに興味を持ったのは、自身がやりたい仕事(役割)を与えてくれたからだと感じた。
ヴァンヘル家の事件が終わった後もミカエルに協力したのは、「精神障害者」というレッテルを「いつからそう言われていた?」というミカエルの言葉が決め手だと思う。リスベットに与えられた「被後見人」という役割を否定してくれるような言葉はリスベットに大きな影響があったはずだ。リスベットはミカエルを「仕事仲間」から「友達」へ、そして「愛する人」と認識を変えていった。
ただ、個人的には主人公・ミカエルもリスベットに「助手」という役割を押し付けているように感じた。リスベットから誘ってきたといえど肉体関係にまで及んでおきながら、役割の範囲でしかリスベットを認識していない。いや、認識していないというよりも意図的に距離を作っているような気がする。周りの人間に「あいつは誰だ?」と聞かれて「ただの助手だよ」と強調するように繰り返す。終盤でリスベットとの最中にハリエットの正体を考えているミカエルの姿を見ていると、本当に助手としか思っておらず、「付き合ってやってあげてる」という考えなのかもしれないが、その無頓着さが罪でもあると思う。
ラストシーンではそんな二人の認識のズレが露呈する。無造作にレザージャケットを投げ捨てる姿と、バイクで闇に消えていく姿が切なく、そして苦しい。信頼できると思っていた人物に近づくことが出来ず、孤独の闇に消えて行くようなラストシーンはすごく印象的だった。
リスベットに寄り添って考えると、リスベットは結局、終始男から与えられた役割に翻弄され続けていたのだ。信頼していた昔の後見人も、脳出血によって頼れる状況ではなくなってしまった。リスベットの周りの人間は「リスベット」ととして認識するのではなく、一つ距離を置いたところから軽蔑や奇異な目線を向けてこう認識するのだろう。「ドラゴン・タトゥーの女」と。
○カメラワークとか
・リスベットのが初めて登場するシーンもラストシーンも、ヘルメットを被りバイクに乗る姿だった。「リスベット」という個性を隠しているような、もしくはリスベット自身が隠そうとしているような印象。脱げば脱ぐほどパンキッシュなファッションやタトゥー、ピアス…派手な装飾がされているのもキャラクター付けとして印象に残る。
・雪や家屋の白と影や汚れの黒がモノクロチックなルックを作っていた。別世界にいるかのような画面の空気感が勝手に北欧のイメージに合致して、やけに馴染んで見えた。
○その他
・リスベット役のルーニー・マーラの役作りがすごく良かった。ビジュアルもそうだけど、なにより仕草が良い。自分の得意分野であるとか、自分をさらけ出せる場所であれば、まわりは気にせず、段取りも無視して積極的に振る舞う。初めてミカエルと寝たときとか、ガールフレンドと遊んでいるとき、そして仕事をしているとき。
そして自身が自身のコントロール下にないときには、目線を外し、服やカバンをつかんで身を守る仕草をする。歩き方さえも変わってしまい、背中を丸めて早歩きで進む。この極端な仕草がリスベットの過去を映し出しているようだった。
・事件を解明して行くドラマ部分も面白かったけど、何十年も前の写真を目線から追って行く、というのは興味深くもあり、結構シンドイ追い方だなあと思ったりもした。
・デヴィッド・フィンチャーは憎悪の写し方が実直で、それがカタルシスにもなるし他の作品とは違う緊張感を生んでいる。拷問部屋でビニール袋を被せられて必死に呼吸するミカエルのシーンとか、鬼気迫るものがあった。だけど、それが辛いなと思う部分もある。本作だと猫の死骸がそれ。
素敵な映画だね・・
これだけ大掛かりなサスペンスでありながらなんて切ない映画なんだろう。涙がジワリと出ます。本題は本題で面白かったけど、何と言ってもひとりの少女の恋心・・・こう来たかぁ~。点数もっと上でもいいかも‥あと何回かは見る事になるでしょう~
デヴィッド・フィンチャーのいいところが凝縮してる(個人的に)
オープニングからカッコいいが溢れ出している。
北欧の静かで美しい世界とは無縁に思える猟奇殺人、この世界観を映像や音楽で絶妙に融合させている傑作。
「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のリメイクなんだけど、まるで別物。さすがデヴィッド・フィンチャーと感じました。
タトゥーの女が食った作品
オープニングのImmigrant Songにびっくり、さすがのフィッシャー選手らしいセンスのいい映像美ですが、何はともあれ、タトゥーの女の存在感が圧倒的でジェームスボンドも霞む。
金田一とかポアロなんかもそうですけど、この手の有名探偵小説系の映画化は読んでないと話についていくのはほぼ無理です。人名や顔はよほど頭のいい人でないと付いていけませんが、それでもこの作品は大まかな流れは理解できるのでいい方でしょう。
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