劇場公開日 2010年11月13日

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「ひたすら美を追求した貧乏な美術収集の巨人」ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ひたすら美を追求した貧乏な美術収集の巨人

2016年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

総合70点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:65点 )

 ミューラー・グッゲンハイム・大原孫三郎といった、美術が好きで収集しているのはたいていお金持ちである。高価な美術品を買い保存するのは通常はお金がないと出来ないことだから当然である。
 だがこの夫婦は低所得者でありながら美術に没頭して画廊と芸術家を訪問し、自分の審美眼だけで優れた近代美術を見極め、まだ世間に認められ高騰する前に買い集めて自分のアパートを美術品でいっぱいにした。投資のためではなく、ただただ好きで集めたトラック数台分におよぶ彼らの莫大な価値のある膨大な量の美術品は、今はアメリカの美術館に保存される。現在では近代美術界における有名人となった2人の、ひたすら純粋に自らの内側から湧き出る美を追求する姿勢が伝わってくる。
 その記録映像は真実であるために、美術が好きな私には見応えがあった。映像の撮り方にも時々芸術性があって楽しめた。もっと芸術家に接近しどうやって信頼を得たり価格交渉をするのかについての描写があれば良かったが、それは繊細な部分であるのでやむを得ないのだろう。価格についての話は一切なかった。

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Cape God