劇場公開日 2011年8月20日

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「ダイキチとりんの擬似親子ほのぼの生活に癒されました」うさぎドロップ スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ダイキチとりんの擬似親子ほのぼの生活に癒されました

2017年9月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

幸せ

萌える

原作をよく知らないのが良かったのか、まあところどころ微妙と言うかそれいる?的なシーンは見受けられたものの、基本的には十分楽しめた映画でした。
現実味は薄い話でしたが、でもところどころ考えさせられるところもあったりで、何だかんだで見入ってしまいましたね。
その一番の要因はやはり芦田愛菜の存在か、まだ小さかった、いわゆる天才子役として大ブレークした時期の愛菜ちゃんが、もう超絶可愛すぎて、松ケンじゃなくても見ていてとにかく癒されると言うか、こんな子の親になりたいとついつい思わされてしまうような愛らしさに、完全にやられてしまいました。

松ケン演じるダイキチの無駄な男気も、男として、大人として、何かそれ分かる的な熱い男気で、とても好感が持てましたね、逆にあの親戚共の態度はホント見ていてイライラしたぁ~。
でも、子供を育てると言うのはそんな簡単なことではないのもまた事実、風吹ジュン母さんや高畑淳子の言う正論も間違いなく正しいことでしたからね・・・。
それでも突き進むダイキチの行動には思いっ切り共感でした、そのぐらい愛菜ちゃん演じるりんが切なそうで、あれは放っておけないですよねぇ。
ダイキチの時々頼りないスキのあるところも、等身大って感じで、見ていて応援したくなりました。

独身男が何の知識も覚悟もなく子供を育てると言うことは、正直劇中以上に厳しいことばかりの連続でしょう、普通に夫婦で子供を育てることだって甘くはないのですから、それはもう・・・。
そんな子育てに悩む全てのお父さんお母さんに放たれた、作品からのメッセージにはグッと来たなぁ。
やっぱり人って、誰かに必要とされることほど素晴らしいことはないと思うんですよね、その子にとって今一番必要なのが誰なのか、それが自分なら、それ以上の素晴らしい時間はないのかもと、素直に思わされた作品でしたよ、愛菜ちゃんの愛らしさがあったからこそ、尚更説得力を感じました。

ダイキチの助け舟的存在のゆかりを演じた香里奈は、モデルと言うよりはキャバ嬢風にも見えましたが、姉御肌なところがダイキチとは相性ピッタリな感じで、作品にいい彩を与えてくれましたね。
ダイキチの職場もいい雰囲気だ、リアル性は0ですが、仲間も池脇千鶴演じる後藤さんも頼りになる!出世だけが全てじゃない、それ以上に素晴らしい体験をしているよ、ダイキチは。
この擬似親子、今後どんな生活を送るのかな・・・そんな余韻も楽しめる、ほのぼの子育てムービーでした。
これ見ちゃうと、自分の親にも感謝ですよね、いろんなものを犠牲にして育ててきたんだろうな、親って凄い生き物だよ、ホント・・・。

スペランカー