劇場公開日 2010年10月30日

「仮面の男フロンタルは、前の戦争で行方不明となった〈赤い彗星〉シャアなのか?」機動戦士ガンダムUC episode2「赤い彗星」 aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5仮面の男フロンタルは、前の戦争で行方不明となった〈赤い彗星〉シャアなのか?

2010年11月7日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

ファーストガンダム、Z(ゼーダ)シリーズのその後の物語。
エピソード1は、登場人物紹介と主人公が新しいガンダムと出会い、起動するまで…で物足りなさを感じたが、エピソード2は、かなり面白かった。次回のエピソード3にも期待できる。
ちなみに冒頭にエピソード1のダイジェスト版が流れるので、エピソード2から見ても何とかなります。

ファーストでは、コロニー落としをした悪の軍事国家ジオンと、それと戦う連邦軍と善悪明確だったのだが、Z(ゼーダ)以降はどちらの側に正義があるのか混沌としてきた。
UC(ユニコーン)でも、地球連邦の体制にテロ攻撃を仕掛けるネオジオンの残党〈袖付き〉が登場するが、9・11後の世界を反映するように、テロをする側の正義も描かれる。

〈袖付き〉を統率するのが、仮面の男フロンタル。エピソード2のサブタイトルになってる「赤い彗星」こと、シャアの再来と恐れられ、やはり赤いモビルスーツを操り、たった一機で連邦の巡洋艦を無力化する。
声を演じるのは、シャアと同じ池田秀一さん。フロンタルは、前の戦争で行方不明となったシャアなのか?

主人公のバナージは、コロニーの1つ〈インダストリアル7〉で工業専門校に通う学生。このコロニーでビスト財団と〈袖付き〉が、秘密の取り引きを行う。連邦を脅かすその取り引きを阻止しようと、連邦軍が介入し戦端が開かれる。

コロニーが破壊され、バナージたち学生が戦争の残酷さを目の当たりにするところなど、ファーストガンダムと重なるところも多い。
バナージは、空から落ちてきた少女オードリーを救ったことで(ラピュタやマクロスのオマージュか)この戦いに巻き込まれていく…。

謎の少女オードリー、その名はオードリー・ヘップバーンからとってるとおもわれるが、エピソード1からバレバレだったのですが、かつて傀儡とされたこともあるジオンのザビ家の血筋ミネバ様。
美しく成長した彼女は、周りの思惑とは別に、自らの意志で無謀な行動をする。
ザビ家のミネバを中傷し、利用しようとする大人たちの中で、普通の女の子としてオードリーを守ろうとするバナージの子どもの正義。
その健気な思いがユニコーンガンダムを動かす。

aotokage