劇場公開日 2011年5月28日

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「日本人が見る ちゃんとした日本の映画」マイ・バック・ページ 星なれさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5日本人が見る ちゃんとした日本の映画

2011年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

作品の題材としてはひなびた単館上映で
一部マニアや同時代を生きた方が観る映画、
といった印象なのですが、、、

そこは役者と山下監督の成せる技で、
決して観客に対して親切になりすぎることなく
じっくりと長回しのシーンも多用し
陰影のある映画となっています。

松山ケンイチはこういう底知れぬ笑みを浮かばせる
ような役をやるとその存在感が際立ちますね。

また、実在した保倉幸恵を倉田眞子として演じた忽那汐里が、
テレビで見せるのとはまた違う魅力をもってスクリーンに
投じられているのも新しい発見でした。

もっと暗い、持って行き場のないようなエンディングを予想していましたが
それほどではありません、ちょっとほっとさせるような
人間くさい、救いを持たせたエンディングで、
観終わって場内が明るくなり、一呼吸おいてから立ち上がるのが
ふさわしい映画です。

ちなみに観客の年齢層は幅広かったです。

星なれ