「ほんとは、RATEなんてつけられない…」ミッシェル・ガン・エレファント“THEE MOVIE” LAST HEAVEN 031011 めぐ吉さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ほんとは、RATEなんてつけられない…

2010年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

これは・・・
ホントはRATEなんてつけられません、、、

2003年に幕張メッセで行ったミッシェル・ガン・エレファントの解散ライブ。
もちろん、ワタシもこの会場にいました。

そのときは「きっと10年とか20年とかしたら、またやってくれるに違いない」と、
悪く言えばタカをくくってました。
まさか、こんなことになるなんて、、、

この映画は、そのライブを中心に、デビューしたての映像や
各地でのライブやテレビでの映像が随所に挿入されています。

デビューしたての、まだ若くて、
何にも持ってないけど希望に溢れたキラキラした様子のすぐあとに、
このライブでのどこかこう、達観したような表情が写ると、
「人間、たった7年くらいでこんなに顔がかわるのか・・・」と愕然としました。

そしてあの、バンドにとって確実にターニングポイントになったであろう、
第二回のフジロック。
このときもワタシは行っていて、観客のあまりの盛り上がりに何度も演奏が中断されるのをもみくちゃになりながら体験しているのですが、
まさかステージ上でもあんなことになっていたとは、、、
スタッフの制止を振り切って…というかスタッフを蹴倒して、演奏してたなんて。

それにあの03年の春に出た「トップランナー」。
あの、見てるほうまで居心地が悪くなるような空気。
これの様子を見て、
「もうダメだ、解散か、よくても活動休止だな、、、」と
覚悟したのを思い出しました…

まさか泣くまいと思っていたのですが、
こんな、バンドのさまざまな歴史を振り返り
「ああ、リアルに同時代に体験してきたんだよなあ」と実感すると同時に、
失ってしまった大きさを改めて痛感して
やっぱり泣いてしまいました。

偶然、これを観た翌日、このライブ以来6年ぶりに幕張メッセに行きました。
カウントダウン・ジャパンだったのですが、
あのフジロックの頃とは隔世の感のあるフェスの進化ぶりに年月を感じたり・・・

そしてさらに偶然、
この日に持っていった斜めがけバッグを家に帰ってからひっくり返したら、
バッグの底から、ミッシェルのラストライブのリストバンドも出てきました。
改めて、涙です、、、

めぐ吉