告白(2010)のレビュー・感想・評価
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愛娘を殺された主人公を自分に当てはめると、復讐したくなる気持ちがわ...
愛娘を殺された主人公を自分に当てはめると、復讐したくなる気持ちがわかる。
承認欲のために殺人してしまう生徒や母から振り向いてもらうために殺人を企てる生徒。
またサイコパスの残虐さが鮮明に描かれていた。
主人公が復讐をどんどん果たしていく場面は気分がスカッとした。
すごく奥が深いのに、話としては分かりやすい。 娘を殺された女教師が...
すごく奥が深いのに、話としては分かりやすい。
娘を殺された女教師が殺した自分の生徒に復讐していく。
最初、生徒AやBのことを告白したことは、まだまだ序の口で、その何倍も裏の裏を調べ上げ、復讐に燃えていたとは。
教師だけに、心理的行動も巧みに利用している点。それはすごい。
HIVへの偏見、自分を捨てた母親への想い、勉強するも報われない、そういう思春期の揺れ動く心理は教師だからこそ知り得ることだろう。
松たか子・木村佳乃という巨塔
アクの強い役をそれぞれに演じるこの2名が、ストーリーの軸を支えている。
岡田将生のズレた胡散臭さも、良い意味で見ていて気持ちが悪い。
松たか子の語りで始まる本作は、個人的にエンディングまでCGや特殊技法に頼らず、語りベースで進めて欲しかった。
各人の視点からのシーン分けに関しては、時間軸等違和感を感じる事は無かったが、最後の爆破シーンでの編集には少し釈然としない感じを受けた。
面白い
冒頭の語りが、気づいたら30分を経っている。だが、まだ聞いていたいあと30分、話していても苦痛ではない。
語りだけでここまで引きつけられたのは初めてだった。
それは松たか子さんの演技力や、発声、纏う空気感全てをものにしているからだと思う。美しいと感じた。
映像に関しては、常に梅雨の曇り空のような色をしていて現実感があった。
殺されるシーンや血飛沫、本来なら目を背けたいようなシーンでも、しっかり魅せてくる演出には、上手いと思った。
子役が何人も出てくるが、棒読みだとか違和感があるような演技はなく、素晴らしかった。
クライマックスのシーンでは、逆周り時計からタイムリープ、CGのような現実味のない映像となり、勿体無かったと思う。
中島哲也監督の素晴らしい演出の新境地
総合85点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:90点|ビジュアル:75点|音楽:75点 )
子供達には子供達の、大人達には大人達のそれぞれの事情とか信念がある。そしてそれが間違っていようが人を傷つけようが関係なく彼らは自分のやりたいことを実行する。1人を除きほぼほぼ登場人物は異常な加害者たちばかりでとち狂っていたし、自分のやりたいことのために暴走していく姿が異様で面白い。北野監督の「アウトレージ」は「登場人物悪人ばかり」が売りだったが、この作品は「登場人物加害者ばかり」。
だがそれ以上に作品を面白くしているのが中島監督の演出だった。この人は「下妻物語」「嫌われ松子の一生」で軽快な演出をしていて世間の注目を集めたし、私も強い印象を抱いた。しかし今回は軽快な演出よりも異様な演出で異様な人々を描き出し、喜劇的演出以外の演出を見せてくれた。静かさに秘められた冷たい狂気を感じさせる演出が気に入ったし、今後はさらに活躍の場を広げてもらいたいという期待感がある。この人は世界に評価される時がくるかもしれない。
物語はいきなり教師が淡々と生徒の前で自分の決め付けた犯罪の真実を語りだすし、その教師が生徒の考えることを把握して事前に爆弾の処理をして、彼が爆弾を起動させた後で電話をしてそれに都合よく電話に出ることが出来るのが変だった。彼女は辞めた学校にも他の大学の研究室にもどうやって自由に入ったのだろうね。彼の行動をこんなにも完全に把握できるなんてCIAの協力でもあるのだろうか。物語の整合性は無理矢理感があった。
それで結局爆弾は本当に爆発したのだろうか、それとも彼の想像の映像なのだろうか。生徒が自分のやったことに衝撃を受けることが大切で実際に爆発したかどうかは問題ではないのかもしれないが、どうなったのか気になる。
とんでもないものを観た
徹底的な復讐劇。
脚本が狂いまくってて衝撃を受けた。最後の最後まで徹底的に復讐して終わるとは思ってなかったので、終わった瞬間はまさに唖然、という感じ。その復讐劇を中心に、その中で様々に歪んだ登場人物たちが各々の心的背景を告白していくのが非常に面白い。
スローモーションが多用され、その瞬間の登場人物の心の機微が色濃く反映された映像だった。
ただ、北原を殺す必要はなかったし、彼女が死んだことによってその告白の意味が中途半端なまま終わってしまった気がする。自分が気付けていないだけで実は彼女が死ぬことに重要性があったとしてもだ、あんなかわいい子殺すな、笑
これは映画なのか。
モノローグとそれを補完する映像と音。これは映画と言えるのだろうか?
原作小説のプロモーションの域を出ていないように思うのは、制作の意図と重なっているだろうか。
松たか子と橋本愛の演技はとても良かった。
悪趣味
中学生特有の危うさを利用した怖いものみたさのエンターテイメント。教壇に立つ松たか子の語り、最初の30分だけで良かった。演技や演出云々以前にこの世界観に現実味も現実を投影した何かも感じ取れなかった。作られた話と作られたキャラ。こねくり回して、人の裏をかこうとすることだけを欲してないか?
結局のところ
huluにて。告白を見るのは数年ぶりの二回目で、初めに見たときは単に
【自分で手を下す訳にもいかない、どうにもならない立場の森口先生が全て言葉で言い繕った話】
なのかと思っていました。(牛乳は勿論ブラフ、爆弾も持って行っておらず、ウェルテルの相談も、結果的にそうなったことをあたかも自分が誘導したというように) そして2回目の今回は、ブラフも入ってると思うのですが、「なあんてね」のかかる先が別のところに思えました。
「これが更生の第一歩です→なあんてね、(結局全て嘘だから、こいつが更生する訳がないだろう)
というような、更生と1連の出来事への諦めの思いを含めた「なあんてね」。
それよりは今回は
「なあんてね、(先生っぽいでしょ?)」みたいに聞こえた。
つまり復讐を全く思いとどまることもなく、思う存分精神面(もしくは実際に)から攻撃を果たした結果の達成感を織り交ぜつつかなと。
森口先生の精神面が、以前より酷薄なものに寄っているように感じた。心が荒んでいるのかしら。
アクが強すぎてオススメはできないが、僕は好きです
周りの友人からは批判ばかりされてるのですが、僕は好きです。
小説も読んだんですが、担任が一方的に話すことで情報が得られるホームルームのシーンや、クラス一同の動向を一人の生徒の視線で語る手法を映像で表現するには、あのスピード感、あのダンスなんかは、必然的に必要だったのかと。
そこを読み取れない人からは「なんじゃこれ」と思われるだけなのでしょう。
最後の爆発の心理描写も素晴らしいです。
僕の場合はこのような「なぜこの表現方法なんだ?」と考えながら観るのが楽しかったんですが、我ながら少数派な視点なのかと思います。
それでいて点数は高めなので、みんなはどこで面白さを感じたんだろうと、興味が持てます。
復讐とは
松たか子演じる女教師の一つの告白から始まる悲劇。明るく爽やかな音楽がさらに怖さを引き立てる。殺人の犯人探しが主題ではなく、人間の心の奥底にある恐怖や承認欲求が大きなテーマだった。
娘が殺されたのはそうした感情が重なり合った結果であって、その過程を知り、自己崩壊させていくという先生の復讐が本当に怖かった。
中学生はまだ未熟で、純粋で残酷だと思った。
けっこう残酷
松たか子演じる女教師が自身の娘が殺されたことの生徒への告白、復讐が主な中身である。
少年少女たちの心理を同級生・教師・保護者の3方向から揺さぶっていく。また大人たちも保護者であれば自身の子どもからといったように心を揺さぶられている。その結果、殺人やいじめのような事件につながっていくという。
しかし心の動揺は自分の内側から来るものともいえる。自身の身の回りの環境や立場を自分なりに都合よく解釈した結果、それら残酷なものへと発展していくような気がする。映画の中でも「エイズの血液入りの牛乳を飲んでしまったクラスメイトに対する過剰反応」「深刻な状況をあえて騒ぐことによって無理やり隠すクラスメイト」「自身の存在を生き別れた母に認めてもらいたいがためにエスカレートしていく発明」「何とか幼いころのかわいい我が子の姿を忘れることができずエゴを発揮する親」など様々なところで垣間見ることができた。
そんな中、女教師は我が娘殺害の復讐を果たそうとするのだが、ほかの周りの人物と異なり、周りに流され動揺することがない。よく言えば目標達成のために冷静な人間といえるが、悪く言えば人間味の欠ける姿であったような感じがした。
「命」をテーマにした映画であろうが、あまりに映画の中での命の価値が軽すぎて、結局映画の中の世界だし…ということで、女教師が黒板に大きく書いた「命」、に関するメッセージは伝わってこなかった。
しかし、学校教育におけるいじめの構図や家庭環境との問題のつながりなどに問題提起をしてくれるような作品であった。
最後の女教師の「なーんてね」という言葉の内容は明らかになっていないが、少年AかB(どっちか忘れた)が自身の爆発装置の発明で自分の母親を殺してしまったんだという電話での脅しに対してであろう。確か映画の中で、女教師が爆発物を解除したという描写はなかっただろうか…。しかもタイムスリップして爆発している光景を少年が目撃するというのも、映画の中で唯一SFな場面である。結局エイズの血入りの牛乳だって嘘であるのだから、女教師にとっての本当の復讐とは少年たちが自分たちで辛い思いをすることではなかったのだろうか…。女教師がわざといじめを助長させたのも、それ自体が復讐ではなく、それによって少年自身が自らを追い詰めることが目的だったのだろう。
R15指定にしては残酷な描写が多く怖かったのと、残酷さが行き過ぎてメッセージが薄れ、結果として残酷なだけでなんかすっきりせず終わる感じがしたので★3つにした。ただ残酷ながらも飽きずに見続けることができた。ストーリーは面白い。
?な作品だけど最後まで観ると面白い
原作読んだけど同じ作品とは思えないくらい演出に凝っていた。全体的にシリアスなのに音楽や効果音がポップな感じで、ちぐはぐさ、アンビバレントな感じが表現できていたと思う。
中学生モノって演技力が問われるけど、主要メンバーが好演だった。
重いテーマです。怖い。クロユリ団地よりよほど怖い(笑) 橋本愛がか...
重いテーマです。怖い。クロユリ団地よりよほど怖い(笑)
橋本愛がかわいい。芦田愛菜、それだけの役?新鮮です。能年ちゃんがよく分からなかった。
原作がいいんです。さすが湊かなえ。もう一度読み返したくなりました。
松たか子の怪演もあってホント怖いんです。最後が最恐!
「なーんてね」
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