劇場公開日 2010年2月27日

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「ニコラスによる、ニコラスのための映画?」バッド・ルーテナント k.moriさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ニコラスによる、ニコラスのための映画?

2010年9月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

腐敗しきった刑事をコミカルに描いた作品。なんだか良く分からないけれど良い作品だ。これは、恐らくニコラスケイジによるところが大きいのであろう。彼のためにあるようなストーリーで、こういうテイストの役柄を彼以上にこなす役者はいないだろう。

どこか普通じゃない人間の生き様を描くことで、この世の真理の一端を垣間見させるような作風の多いヘルツォーク監督だが、これほどコミカルな彼の作品は初めて観た。さすがに名匠というだけのことはあり、ストーリーも表現手法もたんたんとしてはいるが、質感の良い作品に仕上がっている。ラストシーンのほのぼのとした感じも良い。思わず、結局人間ってこんなもんだろうなと感じさせてしまう。

k.mori