劇場公開日 2010年10月2日

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「人は理由なく我を憎む。」シングルマン みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人は理由なく我を憎む。

2017年12月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

世界が滅んでしまうかもしれないキューバ危機の最中に、若い美男子にしか興味がなかったゲイの大学教授の話。
以前は結婚もしていて女も抱ける男だった彼が、突発的に同性愛に目覚める。
それは自身の老いから来る若さへの羨望だったのだろうか。
最愛のパートナーを車の運転事故でなくした彼は、過去を思い返しながらもがき苦しむ。拳銃自殺も試みるが、なかなか死ぬ勇気が湧いて来ない。また空虚な心を満たす為に、元カノにも会いに行く。
静寂に包まれたアート的な画作り。
そう本作は美術館にいるような空気感を味わえる、そんな洗練されたホモゲイ映画だ。
ただしJ・ムーアのアイメイクの工程だけは、ホラーさながらに毒々しい。
「人生が価値を得るのはごく数回、他者と真の関係を築けた時だけだ」
C・ファースが言うこの忘れられないセリフを胸に刻んで、これから私は生きていこうと思う。愚かだった自分の人生を悔やみながら…。😢

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みつまる。