パラノーマル・アクティビティ : 新作映画評論

パラノーマル・アクティビティ

2010年1月19日更新 2010年1月30日よりシネマサンシャイン池袋、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー

映画史上最も静かなるジェットコースター・ホラー

あのスピルバーグに「怖い」と言わしめたという恐怖映画である。自主映画並みの超低予算で作られたこの映画は、フェイク・ドキュメンタリー形式を採用していること、噂が噂を呼んで社会現象化したことなど、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」との共通点が少なくない。一方、両作品の決定的な違いは「ブレア〜」が手持ちカメラのブレ映像で観客を悪酔いさせたのに対し、本作は固定カメラで私たちを金縛り状態に陥れることだ。

不審な物音など家の中で相次ぐ怪現象の原因を探るため、若いカップルが寝室にビデオカメラを設置する。ただそれだけの作品なのだが、これが絶大な効果を発揮する。ホラー映画の醍醐味はショック描写そのものではなく、その前段のシークエンスにある。まだ何も起こっていないのに「何か恐ろしいことが待ち受けているのではないか」と想像力を喚起させられる過程が最も怖い。この映画の作り手はそうした観客の心理を熟知している。

深夜の暗いベッドルームで男女が添い寝している。その記録映像に“ひと工夫”を加えたことが本作の最大の成功の要因だ。それはずばり“ドア”である。スクリーン左手のなぜか開けっ放しのドアが終始ハイレベルな緊張感をみなぎらせ、私たちは映画史上最も静かなジェットコースター・ホラーの乗客となる。さらに開けっ放しのドアをすり抜けたその恐怖は、映画館の客席という安全地帯に身を置く観客をも直撃する。まさしくこの映画は、パラノーマル・アクティビティ(超常現象)を観客に体感させて締めくくられるのだ!

高橋諭治

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パラノーマル・アクティビティ

新鋭オーレン・ペリ監督がビデオカメラを使用し、わずか1万5000ドルという超低予算で製作したホラー。2009年10月に全米公開され大ヒット、5週目にして全米ナンバーワンまで上りつめた。米サンディエゴで暮らす若いカップル、ミカとケイティは夜中に家の中で不審な現象が起こっていることに気づく。ミカがその原因を探るべくビデオカメラを購入し、寝室に設置すると、ビデオには衝撃の映像が映っていた……。

原題:
Paranormal Activity
監督・脚本・編集:
オーレン・ペリ
製作:
オーレン・ペリ、ジェイソン・ブラム
製作総指揮:
スティーブン・シュナイダー
出演:
ケイティ・フェザーストーンミカ・スロート
製作国:
2009年アメリカ映画
上映時間:
86分
映倫指定:
G
配給:
プレシディオ
2010年1月30日よりシネマサンシャイン池袋、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー オフィシャルサイト
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