劇場公開日 2011年4月23日

GANTZ PERFECT ANSWER : インタビュー

2011年4月20日更新
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吉高由里子、ゴールデン・エイジのなかで際立つ大物感

愛くるしい笑顔から、思いもよらぬ大胆発言を繰り出す。吉高由里子の発言は、予測不能の飛び道具に近い。だが、それが決して嫌味に聞こえることはなく、自然と周囲を笑いで包んでしまう。そんな天性の奔放さが、「GANTZ」の撮影ではスタッフや共演者の癒しとなったようだ。地方ロケを含め約半年に及ぶ長丁場の撮影や、CG合成カットなど初めて尽くしだった現場を振り返って飛び出した“吉高節”の数々……。とくとご堪能あれ。(取材・文:鈴木元、写真:堀弥生)

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「週刊ヤングジャンプ」(集英社)に連載中で、累計1600万部を誇る人気コミックを2部作で映画化した「GANTZ」。吉高は、主人公の1人、玄野(二宮和也)に思いを寄せ、献身的な愛を注ぐ小島多恵を演じた。特に、映画オリジナルに近いストーリーが展開する完結編「GANTZ PERFECT ANSWER」では、キーパーソンとなる。

「漫画が原作なので、文字だけでなく絵も描いてあるから、誰が読んでもイメージがひとつに近づくじゃないですか。原作ファンがいるからできた映画だと思うし、“多恵ちゃんがおまえかよ”みたいな、ファンのイメージや期待を壊さないかという不安はいっぱいありました」

どの作品でもクランクイン前が最も緊張するそうだが、いざ撮影に入ってしまえば自然に払しょくしてしまう感性を持つ。「GANTZ」の場合、ファーストカットが全体のラストシーンといういきなりの山場で、「あれはプロデューサーの仕掛けたワナですよ」と、立ち会っていた佐藤貴博プロデューサーにいたずらっぽい笑みを向ける。

「1テイクでも撮ったら、後は終わりに向けてひたむきに走る感じなんですけれど、“GANTZ”は絶望的に終わりが見えなかったですね。これ、進んでいるのかなあって思いましたね。長いトンネルの出口がないような……。そのときは本当に死んでいました(笑)。ガンツに入っている勢いのへこみ方でしたね」

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「GANTZ」は、死んだはずの玄野と加藤(松山ケンイチ)が謎の黒い球体ガンツに導かれ、“星人”との理不尽な戦いを強いられていくSFアクション。戦って生き抜くことを決意する玄野と、暴力を否定する加藤。だが、「PERFECT ANSWER」ではガンツの命令によって多恵がターゲットになってしまう。

「パート1では共演者の方と関わっていないなあと思っていたら、パート2は関わったと思ったら追いかけられているだけなんで、怖いなあって」

そう、玄野は多恵を守るため必死で逃げながら戦うため、2人は走るシーンが圧倒的に多い。しかも、玄野は超人的な力を発揮するガンツスーツを身につけている設定のため、二宮が吉高を背負ってビルの屋上に跳び上がるといったワイヤ・アクションにも挑んだ。

「実際のガンツスーツって、力を発揮しないわけじゃないですか。しかも、下にヒートテックしか着られないくらい薄っぺらい。背負われて走るシーンだけでも、何日間も続いたんです。二宮さんは腰が悪かったみたいで、いつもマッサージをしてもらっているところに私が乗るので、申し訳ないなと思いながらやっていました。でも、ワイヤは楽しかったですよ。もっとやれえ、もっとやれえって感じで」

それなら、撮影前はかなり体力トレーニングをしたのではと思いきや、「もちろん、ないです」ときっぱり。アクションに関しても「多分、下手くそだと思います」と言い切る。

「短距離走はいけますけれど、マラソンは苦手。でも、跳び箱は得意でした。13段くらいは跳べましたよ。人はやるしかないという状況だったら、力を発揮できるんですよ。追い込まれると、ね」

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インタビュー2 ~吉高由里子、ゴールデン・エイジのなかで際立つ大物感(2/2)
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