劇場公開日 2010年7月23日

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インセプション : インタビュー

2010年7月22日更新
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「サイトーは、ものすごい権力を持っているのは分かるが、いい人か悪者かを非常にぼかす必要があった。そういう面を同時に映し出していかなければならず、あいまいでありながら権力もあるというキャラクターだが、ケンだったらできると思った」

「バットマン・ビギンズ」(2005)で、主人公のブルース・ウェインをバットマンへと導く重要な役どころに渡辺を抜擢。サイトーもミステリアスな存在ながら、コブらが遂行するミッションの後見人的なキーとなる設定で、2人の関係にもひとつの愛の形が盛り込まれている。ノーラン監督の言葉には、渡辺に対する信頼の高さも感じられた。

「彼は、アイコン的な素晴らしい俳優。本当に温かい人だけれど、スクリーンではとても厳しい、冷たいイメージを出すこともできる。さまざまな面を違った形で見せてくれる。(サイトーは)つかみどころのない役だが、見事にやってくれた」

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複数の人間の幾層にも折り重なった夢の世界で、多様なアクション、ミステリーが繰り広げられる「インセプション」。まばたきをするだけでストーリーから置いていかれるほどの緊張感がみなぎるが、ノーラン監督は「ただ楽しんでいただきたいという気持ち」と訴える。

「もしかしたら複雑という印象があるかもしれない。だから分析したり、夢のルールはなんだ? というところにとらわれがちになるが、とにかくリラックスして。何か乗り物に乗った気分で見ていけば、理解できると思うから」

ノーラン監督には、夢にも匹敵する無限のイマジネーションがある。それを可視化した「インセプション」は、エンタテインメントを追求してたどり着いた究極のアトラクションだ。今後も「スーパーマン」、そして「バットマン」シリーズの第3作と期待作が控え、いかなるイマジネーションの奔流を見せるか、楽しみは増えるばかりだ。

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