サーチャーズ2.0 : 新作映画評論

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サーチャーズ2.0

劇場公開日 2009年1月10日
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サーチャーズ2.0 1月10日よりアップリンクX、吉祥寺バウスシアター、シネマジャック&ベティほかにてロードショー

気がつくと、いまの世界の構造が浮き彫りに

アレックス・コックスの前作「リベンジャーズ・トラジディ」は復讐の物語だった。復讐を扱ったジョン・フォードの「捜索者(The Searchers)」からタイトルを引用したこの新作では、同じ復讐というテーマがまったく異なるアプローチで掘り下げられていく。

主人公たちの復讐の旅には、9・11やイラク戦争に絡むブラック・ユーモアが散りばめられている。メルは車を所有する余裕もないのに、「正義、石油、復讐」を合言葉にして戦争を支持する。さり気なく挿入される戦死者の遺影や墓地の映像は、戦場で兵士が石油のために命を落とし、主人公たちがやたらとガソリンを食う車で旅していることを示唆する。

前作を象徴していたのは「人を呪わば穴二つ」の諺だった。コックスのシュールレアリストとしての感性が前面に出た新作では、そんな教訓から逸脱した時空が切り開かれる。それぞれにマリファナと抗うつ剤で現実逃避していたメルと娘のデライラは、夢のようにも見える旅のなかで現実に目覚めていく。

夢と現実が交錯し、気づいてみると戦争や政治、石油資本、巨大メディア産業など、主人公を取り巻く世界の構造が浮き彫りになっている。そこにコックスならではのマジックがある。

大場正明

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ABOUT THE MOVIE

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  • サーチャーズ2.0
  • カルトムービーの鬼才、「レポマン」「シド・アンド・ナンシー」のアレックス・コックスによる、ジョン・フォードの傑作西部劇「捜索者」のスタイルを装ったオフビート・コメディ。子役時代に残忍な脚本家に虐待されたトラウマを持つB級西部劇役者のメルとフレッドは、南カリフォルニアからアリゾナへと復讐の旅に出ることにするのだが……。
  • 原題:
    Searchers 2.0
    監督・脚本・編集:
    アレックス・コックス
    エグゼクティブプロデューサー:
    ロジャー・コーマン
    プロデューサー:
    ジョン・デイビソン
    撮影:
    スティーブン・ファイアーバーグ
    音楽:
    ダン・ウール
    美術:
    セシリア・モンティール
    出演:
    デル・ザモラ、エド・パンシューロ、ジャクリン・ジョネット、サイ・リチャードソン、ザン・マクラ―ノン、アンドレス・カランザ、ジェイソン・ノルキスト、レオナルド・マルティン、サイ・カーター、ロジャー・コーマン、ブランドン・カルロス、ラリー・ホリデイ、ロレンツ・ホリデイ、リンダ・リッツィ
    製作国:
    2007年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間36分
    配給:
    アップリンク
  • 1月10日よりアップリンクX、吉祥寺バウスシアター、シネマジャック&ベティほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2007 COWBOY OUTFIT, LLC PRODUCTION

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