ディファイアンス : 新作映画評論

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映画

ディファイアンス

劇場公開日 2009年2月14日
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ディファイアンス 2月14日よりTOHOシネマズシャンテほかにてロードショー

ボンドよりも殺気がみなぎったダニエル・クレイグの目がスペクタクル

「グローリー」でアメリカ南北戦争、「ラストサムライ」で西南の役、「ブラッド・ダイアモンド」でシエラレオネの内戦。「あの時歴史は動いた」風に歴史の断片の中の人物にスポットライトを当ててきたエドワード・ズウィック監督が今回描くのは、1941年からの3年間、ナチスドイツ占領下の東欧ベラルーシの森で、ユダヤ人狩りに遭った同胞を救出し、1200人ほどの“運命共同体”をつくりあげたユダヤ人ビエルスキー兄弟の秘話だ。

ホロコースト映画の通例どおり、人道的な憤りが沸き立つのだが、肝心のスペクタクルな戦闘シーンに既視感が感じられるのは、手垢がついた主題だからだろう。だが、主役の長男役ダニエル・クレイグの目に殺気がみなぎっていて、見る側の拳にも力が入る。

ユダヤ教の婚礼が綿雪が舞うなか静謐に描かれるなど、ユダヤ人ならでは戒律や風習が描かれ、興味深い。やはり圧巻は、命を懸けた脱出劇。モーゼの「十戒」(出エジプト)よろしく“奇跡”が起こるのだが、D・W・グリフィス監督の古来よりある“ラストミニッツ・レスキュー(最後の救出劇)”で感動的かつ劇的にしめくくられ、とてもニクい。

サトウムツオ

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