コドモのコドモ : 新作映画評論

現在の掲載作品数23666

コドモのコドモ

劇場公開日 2008年9月27日
RATE
RATE B+
コドモのコドモのレビューを書く
見たい度
見たい度を投票
クリップ数
コドモのコドモをクリップ
  • コドモのコドモの作品情報
  • コドモのコドモの注目特集
  • コドモのコドモの映画評論
  • コドモのコドモの予告動画
  • コドモのコドモのフォトギャラリー
  • コドモのコドモのDVD
  • コドモのコドモの映画レビュー
  • コドモのコドモのグッズ
  • コドモのコドモの知恵袋
  • コドモのコドモのつぶやき

コドモのコドモ 9月27日よりシネ・アミューズ、新宿武蔵野館ほかにてロードショー

オトナの皆さん、コドモが大変なことになってます!

画像1(C)2008「コドモのコドモ」製作委員会[拡大画像]

小学5年生のコドモがコドモを産む。女子高生が主人公の「JUNO/ジュノ」は愉快な青春映画だったが、こちらはおいそれと笑い飛ばせる設定ではない。リアルに描くには際どすぎる題材だし、現実味の乏しいファンタジーにしたら作る意味が疑われてしまう。「神童」の萩生田宏治監督、ずいぶんハードルの高い企画に挑んだものだ。

ところが映画が始まると筆者はそんなことを忘れ、ハラハラさせられっぱなしだった。ある春の日、遊び心で同級生との子を妊娠した主人公、春菜の行く末もさることながら、周囲の大人たちの描写に心がざわついたのだ。例えば、春菜の腹が膨らんだ夏のパートには、母親がそれに気づいたような素ぶりを見せる微妙な一瞬がある。しかし何事もなかったように映画は進む。もっと心配なのは担任の先生だ。彼女は性教育に熱心だが児童の心を掴めず、目前の現実に対処できない。田舎の風景も映像のリズムも実におっとりとした作品だが、登場人物が皆いったいどうなるのかという“サスペンス”が一貫して保たれている。

その緊張感がマックスに達するのは冬の出産シーンだが、ちょっと前まで人が人を産むことをグロとかエロと叫んでいた子供たちのひたむきな奮闘ぶりは頼もしくすら映る。むしろ常識や道徳に囚われ、物事を一面的に捉えがちなオトナのほうが“柔らかさ”を求められる事態なのだ。子供たちが小さなヒロインの大きなお腹に耳を寄せるシーンも愛おしいこの映画は、そっと控えめに、しかし確実に私たちオトナの心を揺さぶってくる。

高橋諭治

ブックマーク: Yahoo!ブックマークに登録する はてなブックマークに追加する livedoorクリップに登録する Buzzurlにブックマークする newsingにピックアップする

ABOUT THE MOVIE

  • コドモのコドモ 画像2 [拡大画像]
  • コドモのコドモ
  • 小学生の妊娠・出産を描いたさそうあきらの同名コミックの映画化。監督は、前作「神童」に続いてさそう作品の映画化を手掛ける萩生田宏治。性に対する意識もないまま、幼なじみの男子と“くっつけっこ”をした小学5年生の春菜が妊娠。しかし、周囲の大人たちは春菜の言うことなど信じてくれず……。主人公・春菜を演じるのは新人の甘利はるな。その他、麻生久美子、宮崎美子、谷村美月ら実力派女優が揃い、主題歌は初めて劇映画への楽曲提供となる奥田民生。
  • 監督:
    萩生田宏治
    脚本:
    宮下和雅子萩生田宏治
    原作:
    さそうあきら
    撮影:
    池内義浩
    音楽:
    トクマルシューゴ
    美術:
    松尾文子
    主題歌:
    奥田民生
    出演:
    甘利はるな、伊藤梨沙子、川村悠椰、大熊彩花、帯金遼太、須藤瞳、竹森雄之介、山田清貴、宮崎美子草村礼子、斉藤暁、榎木兵衛谷村美月光石研、安部聡子、北見敏之守山玲愛、佐藤隆平、上野樹里柄本佑、森郁月、塩見三省麻生久美子
    製作国:
    2008年日本映画
    上映時間:
    2時間2分
    配給:
    ビターズ・エンド
  • 9月27日よりシネ・アミューズ、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2008「コドモのコドモ」製作委員会

- PR -

ガイド

新作映画評 人気映画評論家による最新作批評のコーナー。近日公開または公開中の最新作の中から編集部が選りすぐった作品を、毎週3作品ご紹介。更新は、毎週火曜日。

読み込み中...