劇場公開日 2009年9月19日

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「CGが酷いのは確かだが、いい部分もある」カムイ外伝 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5CGが酷いのは確かだが、いい部分もある

2013年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 75
演出: 80
ビジュアル: 80
音楽: 65

 冒頭の忍術での戦いで出てきたCGがとてもひどくて、やろうとしていることの意図は理解できるもののそれを表現する技術が追いついていないことがわかり、この時点ではたいして期待が出来ないと覚悟した。その映像技術の酷さは後に登場する鮫の場面など全編を通じて変わらないのだが、見ているとそれ以外にいくつか見所があることがわかりなかなか面白かった。

 CGが良くないのは否定できない事実だが、漁村の美術や船などはなかなか良く出来ていて、衣装も含めて当時の雰囲気が良く出ていた。映像と演出の点数はCGと戦闘の場面を除外してこの部分だけを評価してのもので、CGを含めるのならばその半分というところ。海の美しさの撮影は上手いものの、でも瀬戸内海に延々と青が続く水平線があるのはやりすぎ。
 そしてこの時代の漁村での生活や人々の生き様の描き方が上手い。この時代の社会制度の抑圧や、それでも生き抜こうとする人々との衝突や厳しい現実がよく表現されていた。忍術やら戦闘やらはいらなくて、これだけを描いた作品として見たほうがむしろ面白いのではないかと思った。原作は読んでいないのだがなかなかの力作のようで、このようなしっかりとした時代背景と社会の抱える酷さやそこに生きる人々の描き方に興味をかきたてられたので、機会があれば読んでみたい。

 映画のほうは確かに駄目なところは駄目だが、良い部分は良くて玉石混合で、総合としてそこそこに楽しめた。

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Cape God