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愛情とユーモアに満ちた、「送る人」を描く名作
投稿日:2008年8月2日
シンコさんのレビュー
納棺師(のうかんし)。
ちょっと辛気臭くて、敬遠されそうな職業のように感じられてしまいます。
しかし、親族の目の前で行なわれる納棺の儀式は、静謐で、厳かで、死者に対する敬意に満ちていました。
故人の肌を遺族に一切見せないように、遺体を清拭し、寝間着から白装束に着替えさせる一連の手技は、一糸乱れぬ職人技です。
生きていたときのように死に化粧を施す指先は、何よりも亡き人への愛情が溢れてます。
遺族にも一人一人清拭をしてもらいます。
それが旅立つ人と残される人の、最後の心の交流になるでしょう。
悲喜こもごものエピソードを、映画はユーモラスに描いていきます。
日常から死が遠ざかっている現代人は、死を忌避してしまいがちです。
しかし、人は誰でも必ず死ぬ、死ぬことは普通のことなのです。
誰でもが「おくりびと」になるし、「おくられびと」にもなる。
納棺師は悲しい別れを、優しい愛情で満たす仕事なのです。
監督は滝田洋二郎。
「名作」と呼ぶのに相応しい、ユーモアと感動に溢れた日本映画が、新たに誕生しました。
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