崖の上のポニョ : 「ポニョ」を読み解く4大キーワード(2)

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崖の上のポニョ 崖の上のポニョ

プロデューサー発言に見る、「ポニョ」を読み解く4大キーワード

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海から見上げる崖の上に建つ宗介の家海から見上げる崖の上に建つ宗介の家

■海

宮崎作品といえば主人公が空を飛ぶシーンは有名だが、今回の舞台は「海」。海を作品の大きな舞台として扱うのはほぼ初めてだ。

海の中の描写も楽しい海の中の描写も楽しい[拡大画像]

「宮さんの好きなものは空と、それから海なんです。また、アニメーションで一番描くのが難しいと言われているのが“火”と“水”ですが、それらをどう描くかということです。『ハウル』に出てくる火の悪魔カルシファーで、彼は火をどう描くかに挑戦しました。カルシファーは、全編を通して宮崎駿ひとりで描いています。それで次は“水”です。ちなみに、『ハウル』の公開初日に宮さんは瀬戸内海のとある街を訪ねていましたが、そこで見た風景も、今回の映画と大きな関係があります」

ピクサーのCGアニメ「ファインディング・ニモ」は本物と見まごう海を描いたが、「ポニョ」は基本的に絵は全て手描き。「ニモ」のように写実的ではないが、海中のプカプカとした泡や嵐の際のうねる海面など、さまざまな表情をみせる。また、たびたび海の水が魚のかたちとなって現れることにも注目。

「『海も生き物である』ということです。『生きとし生けるものは人間だけではなく、小さな昆虫、石、海、波にまで命は宿る』。そんな思いを宮崎はやってみたかったんです」

空を飛ぶシーンはないが、ポニョやその妹たち、多種多様な海の生き物たちが海の中を時にまったりと、時にスピーディーに泳ぎ回るシーンや、変幻自在な波のうねりは、従来の飛行シーンに匹敵する見どころ。

子供たちに希望を与えるキャッチコピー子供たちに希望を与えるキャッチコピー[拡大画像]

■生まれてきてよかった。

ジブリ作品では毎回印象的なキャッチコピーがおなじみだが、今回はこれ。ジブリ作品のコピーは糸井重里が多数考案していることでも有名だが、今回は鈴木プロデューサーによるもの。

「宗介とポニョが出会う不機嫌な顔の赤ちゃん。ポニョが機嫌を直してあげるんですが、あの赤ちゃんの出会いのシーンは何を言いたいのか? あの赤ん坊は、『生まれてこなければよかった』と思っているんです。(コピーは)それを逆転させたものです。『生まれてこなければよかった』という一言が、もしかしたら今の時代に重なるかもしれない。だとしたら、その逆を言ってあげることが、一番大きな意味になると思ったんです」

子供の目からみた美しく楽しい世界と少年少女のまっすぐな恋、無償の愛でつながった母と子、生命にあふれる海……そうしたものを通し、混迷した現代社会にあって「ポニョ」は、子供たちが「生まれてきてよかった」と言えるような作品にならんとして描かれている。

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ABOUT THE MOVIE

  • 崖の上のポニョ 画像 [拡大画像]
  • 崖の上のポニョ
  • 宮崎駿監督が「ハウルの動く城」以来4年ぶりに手掛けた長編アニメーション。海辺の町で暮らす5歳の少年・宗介は、クラゲに乗って家出した魚の子ども・ポニョに出会う。すぐに仲良くなる彼らだったが、ポニョはかつて人間だった父・フジモトによって海に連れ戻されてしまう。ポニョは父の魔法を盗んで再び宗介のもとを目指すが……。アンデルセン童話「人魚姫」をモチーフに、人間になりたい魚と少年の心温まる交流を描いたファンタジー。
  • 監督・脚本・原作:
    宮崎駿
    製作:
    鈴木敏夫
    音楽:
    久石譲
    美術:
    吉田昇
    主題歌:藤岡藤巻と大橋のぞみ
    出演:
    奈良柚莉愛、土井洋輝、山口智子、長嶋一茂、天海祐希、所ジョージ、柊瑠美、矢野顕子、吉行和子、奈良岡朋子
    2008年日本映画/1時間41分
    配給:
    東宝
  • 7月19日より日比谷スカラ座ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2008 二馬力・GNDHDDT

崖の上のポニョ

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