クローバーフィールド/HAKAISHA : 新作映画評論

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クローバーフィールド/HAKAISHA

劇場公開日 2008年4月5日
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クローバーフィールド/HAKAISHA 4月5日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー

圧倒的な臨場感と忍び寄る恐怖を獲得したが、失ったものも少なくない

画像1Copyright (C) 2008 Paramount Pictures.
All rights reserved.

「クローバーフィールド」の魅力は、いわゆる怪獣映画をアマチュアビデオのスタイルで描いたことに尽きる。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の亜流に見えるかもしれないが、この手法の採用には根拠がある。プロデューサーで発案者のJ・J・エイブラムスは、「モンスターを隠したかったからだ」と理由を説明する。「ジョーズ」におけるサメのように、観客にその姿をあまり見せないことによって、恐怖を盛り上げようとしたのだ。しかし、サメとは違って、「クローバーフィールド」に登場するのは巨大怪獣のため、通常の手法では、映らないようにするのは困難だ。そこで、アマチュアカメラマンが撮影した記録映像、というスタイルを採用した。これにより、圧倒的な臨場感と忍び寄る恐怖を獲得することに成功したのである。

「クローバーフィールド」の長所は、同時に弱点でもある。アマチュアビデオの形式に囚われているため、物語性が希薄なのだ。通常映画のストーリー展開に近づけようという工夫は随所に見られるものの——なかでもフラッシュバック映像を挿入するアイデアは秀逸だ——、視点が固定されているうえに、主人公たちは科学者でも軍人でもないから、観客はほとんどなんの情報も明かされない。人物紹介のために用意された冒頭のパーティーシーンを除けば、あとは極限の緊張感が続いていくだけだ。

刺激的な映像手法を用いているがゆえに、失ったものも少なくない。どちらに価値を置くかで評価が変わる作品ではないだろうか。

小西未来

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ABOUT THE MOVIE

  • クローバーフィールド/HAKAISHA 画像2
  • クローバーフィールド/HAKAISHA
  • 「LOST」のJ・J・エイブラムス製作によるパニック・ムービー。正体不明の何者かに襲われたニューヨークの壮絶な一夜を、現場に居合わせた人物の視点から、ハンディカムで撮影されたドキュメンタリータッチの映像で臨場感たっぷりに描く。ニューヨーク、ダウンタウン。友人たちと楽しい一時を過ごしていた青年ロブだったが、その時、街が突然の爆音に揺れる。慌てて外に飛び出した彼らの目の前に、無惨に破壊された自由の女神像の頭部が転げ落ちてきた。
  • 原題:
    Cloverfield
    監督:
    マット・リーブス
    脚本:
    ドリュー・ゴダード
    製作総指揮:
    ガイ・リーデル、シェリル・クラーク
    製作:
    J・J・エイブラムス、ブライアン・バーク
    撮影:
    マイケル・ボンビレイン
    美術:
    マーティン・ホイスト
    出演:
    マイケル・スタール=デビッド、マイク・ボーゲル、オデット・ユーストマン、リジー・キャプラン、ジェシカ・ルーカス、T・J・ミラー
    2008年アメリカ映画/1時間25分
    配給:
    パラマウント
  • 4月5日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

Copyright (C) 2008 Paramount Pictures. All rights reserved.

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