インクレディブル・ハルク : アメコミ映画界のキーパーソンが語る「ハルク」&「アイアンマン」

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インクレディブル・ハルク

劇場公開日 2008年8月1日
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インクレディブル・ハルク

スパイダーマン」で世界中に空前のブームを巻き起こし、「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」と3つのマーベル・コミックのヒーロー映画シリーズを大ヒットさせた男、アビ・アラド。元マーベル・スタジオの会長兼CEO、今はアラド・プロダクションズを率いる彼は、本年もプロデューサーとして「インクレディブル・ハルク」「アイアンマン」の2作を連続で全米ナンバーワンヒットに導いた。そんなアメコミ映画界のキーパーソンに話を聞いた。(取材・文:編集部)

アビ・アラド プロデューサー インタビュー
「アメコミを映画化するということは、名曲をカバーするようなものなんだ」

ブルース・バナーの怒りが燃えると緑の巨人ハルクに変身ブルース・バナーの怒りが燃えると緑の巨人ハルクに変身

この2作の監督はどちらもスーパーヒーロー映画を監督するのは初めて。「インクレディブル・ハルク」の監督はフランス出身、「トランスポーター」シリーズのルイ・レテリエ。「アイアンマン」の監督は「エルフ/サンタの国からやってきた」「ザスーラ」のジョン・ファブロー。だが、アラドによれば彼らは作品にピッタリだった。

「『インクレディブル・ハルク』のレテリエは、アクションが得意な若い監督で、フランス人だしアメコミは読んだことがなかったんだが、子供時代に『ハルク』のTV版を見ていたんだ。だから今回の映画版にはTV版の影響がすごくあるよ。でも最初に監督をオファーしたときは断られてね、あれはショックだった(笑)。でも改めて今回のストーリーを伝えたら、そういう内容ならやりたいと引き受けてくれたんだ。TV版と同じようにハルクが逃亡者だという設定だしね。

主人公ブルース・バナーにはTV版の設定を反映主人公ブルース・バナーにはTV版の設定を反映[拡大画像]

逆に『アイアンマン』のジョン・ファブローはずっと前から原作コミックの大ファンだった。でも、それよりも重要だったのは、彼の息子がこのコミックのファンだったことだ。彼は父親として『この映画を撮ることで息子のヒーローになりたい』と考えて監督したんだよ。だから、ぴったりハマったんだ。僕はこの映画の監督には、原作を愛していて、しかも知的で、政治に関心がある人物が必要だと考えていた。『アイアンマン』の主人公は武器商人だから、現代社会において武器商人であることや、現代における戦争や平和というものの意味に興味を持つような人物が必要だったんだ」

だが、アラドは2人にスーパーヒーロー映画のポイントはきっちりアドバイスした。

「大切なのは“原作の核にあるものを尊重する”ということだ。長く愛されてきた作品には、もともとすばらしい部分があるんだ。そうでなければ長く愛されることはない。だからそれを見つけて、それを大切にすればいいんだよ。アメコミを映画化するということは、名曲をカバーするようなものなんだ。同じ歌を別のアーティストが歌う。メロディも歌詞も同じなんだが、テクスチャー、感触が変わってくる。だけど、トーン(調子、雰囲気)は大切だ。間違ったトーンだと原作の魅力が失われてしまうんだ。だから、ファブロー監督は、映画のアイアンマンのスーツのデザインを、コミックのスーツをデザインしたのと同じ人物に依頼したんだよ」

「アイアンマン」のダウニー・Jr.(右)とアビ・アラド「アイアンマン」のダウニー・Jr.(右)とアビ・アラド[拡大画像]

そして、これらの映画の最後にはマーベル・コミックのスーパーヒーロー達が集合する「アヴェンジャーズ」の映画化を暗示するシーンが登場。ファンたちはすでにこの映画の製作が待ちきれないが、それぞれの映画の主演俳優たちが演じる映画になるのだろうか?

「もしも『アヴェンジャーズ』が作られるなら、ロバート・ダウニー・Jr.やエドワード・ノートンが共演するような映画になるはずだ。でも、まだあの映画について話すのは早すぎるよ。その前に『アイアンマン2』もあるわけだし。マーベルとしては、映画に他の映画のヒーローが登場するということがやりたかったんだよ。コミックではよくあることだからね」

コミックではDCコミック(スーパーマン、バットマンなど)とマーベル・コミックのヒーローが出会うクロス・ユニバースがあるのだが、映画でも可能だろうか?

「中東の平和のほうが先に実現するだろうね(笑)。とても興味深いアイデアだが、とても難しい。マーベルとDCコミックが同意しても、それぞれのキャラクターの映画スタジオが違うから、まず弁護士が200人は必要だろうね(笑)」

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ABOUT THE MOVIE

  • インクレディブル・ハルク 画像 [拡大画像]
  • インクレディブル・ハルク
  • 実験中に大量の放射能を浴びた科学者ブルース・バナーは、感情が高まると緑色の超人ハルクに変身するという特異体質になってしまう。元の体に戻るべく治療方法を探すブルースだったが、その驚異的なパワーに目をつけた軍が彼の元に追手を送り込み……。これまでも数度に渡って実写化されてきたマーベル・コミックの人気シリーズを、エドワード・ノートン主演&「トランスポーター」シリーズのルイ・レテリエ監督で新たに映画化。
  • 原題:
    The Incredible Hulk
    監督:
    ルイ・レテリエ
    脚本:
    ザック・ペン
    製作総指揮:
    スタン・リー、デビッド・メイゼル、ジム・バン・ウィック
    製作:
    アビ・アラド、ゲイル・アン・ハード、ケビン・フェイグ
    撮影:
    ピーター・メンシーズ・Jr.
    音楽:
    クレイグ・アームストロング
    美術:
    カーク・M・ペトルッチェリ
    出演:
    エドワード・ノートン、リブ・タイラー、ティム・ロス、ウィリアム・ハート、タイ・バーレル、ティム・ブレイク・ネルソン、ロバート・ダウニー・Jr.
    製作国:
    2008年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間54分
    配給:
    ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 8月1日より有楽町スバル座ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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