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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
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僕は、この映画の主人公はポール・ダノ演じる牧師イーサンだと思います。
牧師と石油屋。聖と俗の両極端にみえる二人は、口八丁で世の中を渡り歩くという意味で同じアナのむじなです。
他人を出し抜いて生きてきた石油屋ダニエルは、牧師イーサンに自分と似たうさん臭さを感じます。
警戒する石油屋と対等にわたりあっていこうとするイ−サン。このふたりの交渉に対する構えのちがいは、ふたりの絶望の度合がそのまま反映された結果のようです。
石油屋は猜疑心のかたまりで、誰も信用できず、自分すら疑うような男です。対して、イーサンは、牧師という役目がまさに自分にうってつけだと思っているようです。
「人生とはチョロいもんだ」
イーサンは心のどっかでそんな気分をかかえた自惚れ屋なのです。
イーサンは聖職者でありながら、ひどく俗っぽい男です。彼がダニエルに興味があるのは、ダニエルが金持ちだからです。神のご加護を説き、ダニエルから財産のいくばくかを教会に寄付がイーサンの魂胆です。イーサンにとって、ダニエルは「金づる」に他なりません。
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、裸一貫でのし上がった石油屋の半生記でもありますが、同時に金に魅入られた不埒な牧師の悲惨な顛末記でもあります。
ダニエル・デイ=ルイスの鬼演技が話題の本作ですが、牧師イーサン役をこなしたのポール・ダノにも僕は、手が痛くなるほどの拍手を送りたいと思います。
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