やわらかい手 くわさんさんの映画レビュー

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ヴェロニカ・マーズ

映画レビュー

やわらかい手

  • 公開日 2007年12月8日
  • 0.8(全3票)
原題:
Irina Palm
監督:
サム・ガルバルスキ
脚本:
マーティン・ヘロン、フィリップ・ブラスバン
撮影:
クリストフ・ボーカルヌ
音楽:
ギンズ
美術:
ベロニク・サクレ
製作国:
2006年イギリス・フランス・ベルギー・ドイツ・ルクセンブルク合作映画
上映時間:
1時間43分
配給:
クレストインターナショナル

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愛する者のために性風俗で働けますか?
投稿日:2007年12月9日
くわさんさんのレビュー

印象Pickup
難しい
ネタバレ

愛する者の手術費用を稼ぐため、性風俗サービスの世界に飛び込んだ女性の話。これだけ読むと、ある意味ありがちな話と思う。しかしこの映画は、主人公が中年女性であり、愛する者はその孫、というのが珍しい。
井筒和幸監督の映画『パッチギ!/LOVE&PEACE』には、兄の息子のため、映画のプロデューサーに体を売るというシーンが出てきた。体を売るというのは、若いから出来るのであり、孫のいるような中年女性では普通は話が成り立たない。しかし、風俗店オーナーが東京で見てきたという、手でイカせる「手コキ」のサービスという方法で、この問題をクリアさせた。客からはサービスしている女性の姿は見えないのである。
 「テニスひじ」ならぬ「ペニスひじ」という職業病を経験したり、自分の息子(孫の父親)から「売春婦」とののしられたり、近所のおばちゃん達からいろいろ言われたりするという、受難に遭う。それらを乗り越えて、主人公は自分の意志を通すのだ。その姿に誰もが感動するだろう。
 また、この映画では資本主義の論理がいろいろ出てくる。主人公は何の技能も持っていないため、職業安定所から門前払いを食らわせられる。主人公に「手コキ」のサービスを教えた先輩女性は、主人公が売れっ子になったせいで職を失う。また、この「手コキ」のサービス自体が、性風俗の中でも、早くて安いお手軽サービスで、資本主義的な合理主義の権化のような気がする。どれもこの映画の舞台となっているイギリスのみならず、日本やそれ以外の国でも、同じことが起こりえる。資本主義の怖さである。
 性風俗という、知られざる世界に飛び込み、そこで翻弄される主人公。それをどう観るのか、多くの人(得に女性)に疑似体験してもらいたい。

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