ベオウルフ/呪われし勇者 : 新作映画評論

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ベオウルフ/呪われし勇者 ベオウルフ/呪われし勇者 12月1日より丸の内プラゼールほかにてロードショー

ゼメキスが仕掛ける「最古」と「最先端」の出会い

画像1(C) 2007 Warner Bros. Entertainment Inc., Shangri-La Entertainment LLC
and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

「指輪物語」のトールキンが愛した英語最古の叙事詩「ベオウルフ」を、「ポーラー・エクスプレス」の最新技術で映像化する——この「最古」と「最先端」の出会いが今回のゼメキスの目論見。そのうえで彼が抱いた野望は、俳優たちのパフォーマンスキャプチャー・データを実物に近い形で用いての「現実に酷似しながら決定的に現実ではない世界」の創造だと思われる。

現時点ではこの手法は進化の途上だ。が、有名俳優にそっくりなのに同じではない登場人物達を目にするときの奇妙な非現実感は、効果的使用法の可能性を感じさせる。ジェームズ・キャメロン監督が撮影中の「アバター」もパフォーマンス・キャプチャー技術を使うが、登場人物がアバターだという設定の世界では、この感覚が効果的に使われるのではないだろうか。

また、この手法は人間と非人間の間の存在を表現する際にも効果を発揮する。俳優の演技を身体の形状の変化にまで及ぼせるのだ。長い尾の動きで増幅されるアンジェリーナ・ジョリーの妖艶さ。怪物グレンデルは「ウィラード」などの異端キャラ役を好み、自ら幻想小説も書く奇人クリスピン・グローバーが歓喜して演じ、彼の個性と演技を「形」にした異形の存在を創り出した。この方向にもこの技法の進化の可能性があるだろう。

これらの映像表現の持つさまざまな可能性が、見る者に興奮を与えてくれる。

平沢薫

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ABOUT THE MOVIE

  • ベオウルフ/呪われし勇者 画像2
  • ベオウルフ/呪われし勇者
  • 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ/一期一会」のロバート・ゼメキス監督が英語最古の英雄叙事詩を、前作「ポーラー・エクスプレス」同様、モーションキャプチャー技術を駆使して映画化。6世紀のデンマークを舞台に勇者ベオウルフと呪われた巨人グレンデル、そしてその母親との死闘を描く。ベオウルフに「ディパーテッド」のレイ・ウィンストン。その他、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコビッチ、アンジェリーナ・ジョリーら豪華キャストが共演。
  • 原題:
    Beowulf
    監督・製作:
    ロバート・ゼメキス
    脚本:
    ニール・ゲイマン、ロジャー・エイバリー
    製作総指揮:
    ニール・ゲイマン、ロジャー・エイバリー
    撮影:
    ロバート・プレスリー
    音楽:
    アラン・シルベストリ
    出演:
    レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコビッチ、アンジェリーナ・ジョリー、ロビン・ライト・ペン、ブレンダン・グリーソン、アリソン・ローマン、クリスピン・グローバー
    2007年アメリカ映画/1時間53分
    配給:
    ワーナー・ブラザース映画
  • 12月1日より丸の内プラゼールほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C) 2007 Warner Bros. Entertainment Inc., Shangri-La Entertainment LLC and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

ベオウルフ/呪われし勇者

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