君とボクの虹色の世界

劇場公開日:

解説

靴売り場で恋に落ちるアーティストを夢みる女性、ロリコン気味の男性、結婚に憧れる小学生、70歳にしてようやく愛する人に会えた男性ら、愛を探し求める人々を描くラブ・ストーリー。監督・脚本・主演は、「赤い部屋の恋人」で脚本を共同執筆し、映像、アート、音楽、ファッション、小説など様々なジャンルで活躍するミランダ・ジュライ。出演は「”アイデンティティー”」のジョン・ホークス、「シンデレラ・ストーリー」のカーリー・ウェスターマン、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のヘクター・エリアス。2005年カンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)ならびに批評家週間グランプリ受賞。

2005年製作/90分/アメリカ
原題:ME AND YOU AND EVERYONE WE KNOW
配給:ハピネットピクチャーズ
劇場公開日:2006年4月8日

ストーリー

クリスティーン(ミランダ・ジュライ)はアーティストを夢見ながら、高齢者タクシーの運転手をして生計を立てている。ある日、得意客のマイケル(ヘクター・エリアス)と一緒にショッピングモールの靴売り場を訪れた彼女は、店員のリチャード(ジョン・ホークス)に恋をする。彼は最近離婚したばかりで、まだ新しい恋に踏み出す勇気が出ない。ふたりはなかなか素直に一歩を踏み出せない。リチャードの息子ロビーとピーターは、チャットで遊んでいるうちに、ある女の人と意気投合。そしてロビーは相手の女性から今度会いましょうと誘われる。リチャードの隣家に住むしっかり者の小学生シルヴィーは、嫁入り道具をコレクションしている。ある日コレクションをピーターにみられ、未来の夫と娘のために集めていると語る。女の子が苦手で少し内気なピーターは、シルヴィーの夢に共感する。仲良しの二人組のヘザー(ナターシャ・スレイトン)とレベッカ(ナジャラ・タウンゼント)は、二人ともまだBFはいない。ある日、たまたま知り合ったアンドリュー(ブラッド・ヘンケ)に声をかけてみたところ、好反応が返ってくる。気を良くした彼女たちが翌日もアンドリューの家に行ってみると、「シャツを脱げ」と張り紙が。クリスティーンの得意客でもあるマイケルは、70歳にしてようやく人生を共に過ごす愛するパートナーとめぐり合えた。その愛する人エレンは、チューブにつながれており、そう長くは生きられない。もう少し時間があれば……。思うように制作が進まないクリスティーンに、マイケルはチャレンジしないと始まらないと励ます。それぞれの、愛したい・愛されたいという想いが交差していく。

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映画レビュー

3.0個性的な女流作家の柔らかさ

2020年5月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

新進の女流映像作家と子持ちの靴販売員の男との奇妙な交友を描いた作品。ミランダ・ジュライの背伸びしない等身大の作家証明の個性が好感もてる。独特なユーモアと映像処理をみせて、やわらかい映画。

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Gustav

4.0一言で表すと「誰が一番変態やねん」群像劇。

2019年7月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 みんな変態チックで普通の人々。誰もが経験ある!というほどでもないが、ちょっとした人間関係のつまずきから陥りやすい会話や、一見してちょっとおかしい性格の持ち主が意外とマトモだったりする。そうした群像劇をわかりやすい繋がりで描いてくれるのですが、似たような構成の『クラッシュ』と違い、ほのぼの感溢れるドラマでした。

 基本的には監督兼主人公のクリスティーン(ミランダ・ジュライ)の恋愛劇。彼女は高齢者用タクシーの運転手をするかたわらで、デジタル・アーティストを目指している独身女性。ショッピングモールにて、最近離婚したばかりの靴売り場店員リチャード(ジョン・ホークス)に恋してしまう。会って2日目から猛アタックするがちょっとストーカー気味。

 リチャードは白人だが二人の息子は肌が黒い。この息子たちもおとなしいけどチャットにハマっているという不思議な設定なのです。エロ会話に対して兄ちゃんは「どうせネカマだろう」と冷ややかだが、6歳の弟はウンコネタをぶちかますほどのオトボケ兄弟ぶり。

 その他、靴売り場の同僚、二人の女子高生、隣人の母娘と、どことなくおかしな性格なのに妙に親近感のわくキャラクターばかり。オフビート感たっぷりで、くすくすと笑ってしまう内容には大満足。失敗してもくじけずに人間関係を修復する様子は、争いごとを好まない女性らしさの表れなのでしょうか、こんな町に住みたいと思えるかもしれません。ちょっと憎たらしいキャラに対しては、可愛いオチが待ってます。))<>((

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kossy

4.0監督の演出・描写力に拍手

2013年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

幸せ

総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 70
演出: 85
ビジュアル: 70
音楽: 65

 特別大きな事件は起きず、殆どのことが誰でも経験するような日常の事柄を中心に物語は流れる。多くの人が登場し、それぞれが日常生活をおくる。一連の物語性がはっきりと示されるわけでなく、派手なアクションもない。有名な俳優が出るわけでもないし、出演者が特別美形なわけでもない。
 だがそのような日常の小さなこと一つ一つに対して、人は様々な感情を持ち様々な反応を示す。コミュニケーションや思いの齟齬があり、だからこそちょっとしたことで苦しんだり悩んだりする。

 ハリウッドお得意の人をひきつけるために派手な活劇や事件を導入するのではなく、このような小さなことに意味を持たせるというのは才能である。そのようなことをきっちりと描写出来る監督のミランダ・ジュライの才能がしっかりと現れている。派手なアクションなしでしっかりとした映画を作るという意味では、少しタイプは違うがウッディ・アレンに共通する部分がある。今後の彼女の成長が楽しみ。

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Cape God
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