ロバと王女

劇場公開日:

解説

「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」のジャック・ドゥミ監督が、シャルル・ペローの童話「ロバの皮」をカトリーヌ・ドヌーブ主演で実写映画化し、フランスでドゥミ監督最大のヒットを記録したミュージカル映画。病床の王妃は夫である王に、再婚するなら自分より美しい女性を選ぶように言い残してこの世を去った。世継ぎを望む王が求婚したのは、なんと実の娘である王女だった。困った王女はリラの妖精に相談し、結婚の条件として様々な無理難題を王に突きつける。しかし王はすべてを受け入れ、財宝を生むロバすらも殺して皮を王女に与えてしまう。王女はロバの皮をまとって王宮を抜け出し、森の小屋で下女として働き始めるが……。ミシェル・ルグランが音楽を担当。

1970年製作/89分/フランス
原題:Peau d'ane
配給:ザジフィルムズ、ハピネット
劇場公開日:2020年2月25日

その他の公開日:1971年8月7日(日本初公開)、2005年10月29日、2017年10月14日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)2003 Succession Demy

映画レビュー

3.5お菓子作りの歌、楽しい〜

2024年3月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

むかしの童話…。洋の東西を問わず、それらは、子どもにおしえなければいけないという意図があり、当然その国の歴史や暗い部分と関係しているものが多いと思う。
この作品をみていると、どうもそっちほうが気になる。そうか、近親相姦が多かったんだ…とか、この童話が世に出たということは、近親相姦への批判はしやすかったのかな、などと。

ヨーロッパの暗い側面に触れた感は残るけど、全体的にはすてきな話だった。

ドヌーブとセイリグは華やかだった。
でも最後、妖精が王様とくっつくところは現代風の展開過ぎて、何だかうーん…。(彼女は、要はヤキモチを焼いていただけなのか…。)
王女がお菓子をノリノリで作り(このときの菓子作りの歌がとてもよいわ〜)、しかし指輪をちゃっかり仕込こむところは、かわいいが同時にしたたかさも感じさせておもしろかった。

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あまおと

3.0咳をする度にカエルを吐き出すばあさん。そのカエルは何に使うんでしょ・・・

2021年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 『シェルブールの雨傘』ほどではないけど、ミュージカル部分のノリがいい。フランスを代表する映画音楽の巨匠ミシェル・ルグラン。役者が歌い出すのも唐突なので気持ちいいのです。まだ20代の美しきカトリーヌ・ドヌーヴや茶目っ気たっぷりのジャック・ペランの爽やかな雰囲気もよかったし、とにかくポップな童話の世界なのです。

 ディズニーが飛びつきそうな題材なのですが、おフランスでは色使いもおしゃれな感じです。どことなくティム・バートンが好みそうな原色中心の色使いだったり、モンティパイソン風のポップ感だったり、ジャック・タチ風のコミカルな描写があったり・・・フィルム・ノワールの時代が終り、対極を為すほどのカラフルさでシュールな世界を映画いてます。そして、ドヌーヴの衣装も派手過ぎて目がくらくらしてしまいます。

 ストーリーは、うん○の代りに宝石を排泄するロバのおかげで裕福になった王様。王妃が亡くなり、再婚せねばならなくなったが、王妃の遺言で「わたしより美しい女性とならOKよ」などと言われたのですから、さぁ大変。王妃よりも美しい女性なんて・・・実の娘・王女しかいない!そこで王は娘に結婚を申し込むのですが、王に無理難題を押しつける王女。しかし、その難題を楽々クリアーしていくので困り果てた王女なのでした。そしてロバの皮を被って突如王女は姿を消したのです・・・

 この王国は王族以外はみんな青。馬だって青だし、家来はみんな青色。王女が旅して行き着いた王国は赤。みんな赤色です・・・笑いたいのに笑うタイミングを逸してしまいました。終盤はなぜか「シンデレラ」のような展開なのですが、アンニュイな“間”がいいんです。女の子向けの映画だとは思いますが、機会があればご覧ください、シルブプレ。

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kossy

4.0可愛いお伽話の世界

2021年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「ロシュフォールの恋人たち」から3年後、27歳のカトリーヌ・ドヌーブ、29歳のジャック・ペランが西洋の絵本から抜け出してきたようなビジュアルで魅せられる。
妖精、父王も良いし、何より衣装がおしゃれ!お姫様と王子様とみんなの衣装が総合コーディネートされていてとても楽しい。セットも、特に父王の椅子や王女のベッド周りなど、とても可愛いくて楽しめた。
物語は1695年に出版されたフランスの童話でそれほど変わった話ではないが、お姫様に憧れた女子ゴコロが呼び覚まされる愛らしい作品。(ミュージカルというには歌は少な目だが全然OK。)

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SpicaM

3.5愛の映画

2020年8月11日
Androidアプリから投稿

ペローの童話を映画化(1970)
当時27才のドヌーブを主役に 往年の美女プレール(赤の国の王妃) 妙齢の美女セイリグ(リラの精)も登場する
(私はこの人目当てです)

ジャン・コクトーへのリスペクト(愛)も感じられ
ジャン・マレーが王様役で登場し、映画〈美女と野獣〉の手法を多数拝借している

ドヌーブは同年に〈哀しみのトリスターナ〉1967年には〈昼顔〉に出演しているので
父親の求愛に応じそうになる王女を演じても 何の不思議もない(笑)

愛のケーキを作る二人のドヌーブ(王女とロバの皮)が楽しげで愛らしかった

自虐史観を教え込まれたと言われる日本人の私は この映画のテーマである愛、それに男女のものの他に、強い自己(自国)愛、自己(自国)肯定感を感じてクラクラするが、らしい気はする

そして美女ドヌーブの相手が 童顔のペランよりもオジンのマレーの方がお似合い…だと
思っているんだろうな、フランス人は

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jarinkochie
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