MY FATHER マイ・ファーザー

劇場公開日:

解説

ナチス政権下で数々の人体実験に関わり“死の天使”と恐れられた医師ヨゼフ・メンゲレを父に持つ青年が、父と対峙し激しく葛藤する姿を衝撃的に綴った実話に基づいたヒューマン・ドラマ。ヨゼフ・メンゲレをチャールトン・ヘストンが演じ、「戦場のピアニスト」のトーマス・クレッチマンが苦悩を抱えた息子に扮する。

2003年製作/112分/イタリア・ブラジル・ハンガリー合作
原題:My Father, Rua Alguem 5555
配給:アルシネテラン
劇場公開日:2005年7月2日

ストーリー

1985年6月、ブラジル、マナウス。郊外の小さな墓地で白骨死体が見つかった。アウシュヴィッツ収容所で数々の人体実験を行い"死の天使"と恐れられ、戦後30年にも及ぶ逃亡生活をし続けたヨゼフ・メンゲレ。果たして遺体は彼なのか? このセンセーショナルな事件を記録におさめようと、世界中の報道記者、カメラマンやTVクルーが殺到した。群衆の中には、被害者であるユダヤ人、アメリカ人弁護士ポール・ミンスキー(F.マーレイ・エイブラハム)そして、メンゲレの息子ヘルマン(トーマス・クレッチマン)の姿もあった。かつてナチによってつけられた、ユダヤ人の印を腕に持った女性がヘルマンに向かって叫ぶ。「人殺し! 父親が人殺しなら息子も同罪だ!」弁護士ポール・ミンスキーは、息子のヘルマンが父親の死を偽装しているのではないかと疑いをかけた。ニューヨーク・ユダヤ人協会は、アウシュヴィッツ収容所で行われていた医師たちによる残酷きわまりない人体実験から奇跡的に命を取り留めた双子たちの損害賠償請求のため、ミンスキーを雇ったのだった。ミンスキーの目的は2つ、被害にあった双子の治療のためにメンゲレのカルテを入手すること。そして、ドイツへ損害賠償を請求するためにメンゲレが本当に死んだのかを確認することだった。ミンスキーとの長い沈黙の後、ヘルマンは8年前に初めてマナウスで対面した父親との日々についてゆっくりと語り始める…1977年1月、ブラジル、マナウス。埃っぽい熱さがアルゲン通りを覆っていた。情け容赦無く照りつける太陽の下、35歳のヘルマンは実の父親と対面しようとしていた。30年以上も逃亡生活を続けているメンゲレ(チャールトン・ヘストン)の住まいは、マナウスのアルゲン通り5555番地にある質素な家だった。メンゲレはそこで彼を匿う人々に守られながら生活していた。ヘルマンは問う。「父さんを理解しにきた。僕は今日まで色々な話を聞かされ続けた。そろそろ人の噂ではなく本人の話が聞きたい。」しかし、父メンゲレは自らの罪を決して認めはしない。「私はただの遺伝学者だ。国から与えられた使命をまっとうしただけだ」と。幾度となく繰り返される父と息子の衝突。あの時、本当は何が起きていたのか。真実を知ることで、血のつながった父親を理解したいと望むヘルマン。一方、自分は決して間違った事はしていないと主張する父親。2人の対話は平行線を辿る一方で、ヘルマンの心は次第に絶望へと変わっていく。

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