コーヒー&シガレッツのレビュー・感想・評価
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トム・ウェイツなんで歌わないのか?
オムニバス映画だけれども、題名以外でも、共通するアイテムや話が登場するのが面白い。
『大丈夫か?』『そうでもないな。』『どうした?』『さあなぁ置き去りにされた気分だ。マーラーの曲知ってるか? 美しくて物悲しい曲だ』
二人の老人の会話。微かに聞こえてくるアリア。ジャネット・ベイカーだと思う。グスタフ・マーラーの曲だ。
最後にこの二人を何故登場されたのか?
老人終末旅行だ。泣けてくる。
矛盾ではないおかしな設定がいくつもある。それを探すのも面白い。あと、マーラーだけでなく、ロックやJAZZの様な音楽も良い。最初と最後の『ルイルイ?』も良い。『問題なし』に流れる。ジム・ジャームッシュ好みのエチオピアJAZZの様な曲。
ジョセフィン・ベイカーと、色々な曲後で調べよう!
この映画見るのは3回目だけれども、映画館だとよく眠れる。今日は配信で見たので、見直せた。傑作だ。
日常と非日常とコーヒーとシガレッツと。
~さよなら興行~「テアトル梅田を彩った映画たち」にてリバイバル上映。
これぞTHE・ミニシアター!!10年以上かけて撮り貯められた11本から成るオムニバス作品。チェス盤に見立てたテーブルを挟んで繰り広げられる普通の人やちょっと変わった人達の会話劇。コーヒーを飲みながらタバコを吹かすその行間に感じる様々な人間模様。小技の連続でお洒落過ぎました。
いとこ同士パート2は声出して笑ったし、実はキャスティングも豪華でジャンキーなケイト・ブランシェットはかわいいし、ビル・マーレーも最高でした。他愛もないことこそ人生だ。みたいな最後のストーリーも味わい深かったです。
~ここから脱線します~
大阪のミニシアター文化を牽引してきたテアトル梅田が閉館となりました。発表があった日は部屋に引きこもるくらいショックで残念な出来事でした。それに伴って厳選された23作品をリバイバル上映することが決まってこちらはその内の1本です。チケット争奪戦と共に最終日まで9月の後半はテアトル梅田通いの日々となりました。
眠くなった
オシャレなバーのプロジェクターから無音で延々と流れてそうだな、と思った映画でした。
好きな人は好きかも!
悪くはないけど、わたしには合わず…
こういう映画を心から楽しめる人間になりたいなと、深く思いました🥲
上級者向け
序盤はとにかくシュールの一言に尽きる。
後半に入ってからは、全く同じ会話をしたことはなくても、なんとなく共感できる気まずさやぎこちなさが出てくる。
だけど、これは動きのない映画が好きじゃないひとには無理。
僕の愛読書はデズモンド・モリスの「マンウォッチング」。
この映画は、
“カフェでたまたま目にした市井の人たち”をオムニバスシチュエーションで撮りためた(というような設定の)ジャームッシュの映像コレクションです。
・人間たちのコミュニケーションのカタログとして、
また
・俳優たちの動画名鑑として。
気まぐれなオムニバス様でありながら、10年かけて撮った11のエピソード。一見バラバラであるように見えて共通の台詞が用いられる場面もあり、そして「どれもチェス盤をはさんでのやり取り」という設定。
チェス盤のないケイトの幕でもちゃんと彼女のマグカップはチェック模様でしたよね!
⇒人間関係って“ゲーム”なのだと、監督はじっとその様子を観察しているのですね。まさに手練れの業。
最終話「シャンパン」のビル・ライスとテーラー・ミード編が僕の好みとしては一番。
向かい合う人間の仕草は、よく観察するとちぐはぐで噛み合わないから実に面白い。
だから
オチのないコントを見るのは楽しい。
オチのないコントで置いていかれるのはもっと楽しい。
マンウォッチングが大好物な自分としては、11話のどのエピソードも そしてどの人間関係も 観察ネタとしては興味津々のショートショートですね。
突っ込んでもいいし、聞こえないふりをしてかわすのも結構。
他愛のない会話にこそ愛嬌があるというものです。
時々ふと思うのですよ、
「知り合うことはなかったとしても、毎日すれ違う赤の他人にもそれぞれ別の家や生活が。そして人生の誕生と経過と終わりがみんなには有るんだってこと」
― こんなに不思議なことってないじゃないですか。
映画を作ったジム・ジャームッシュの人となりも見えてくる怪作です。
コーヒー
みんな噛み合ってない会話をし、別れていく。スケッチみたいな短さで気楽に見られる。
それぞれ撮ってる時代も違うよう。ウータンクランも出てきた。カフェもいろいろ、会話もいろいろ。
いとこ同士?が笑える。「木も好きだ」
2回出てくる「テスラは地球を一つの共鳴伝導体と考えた」というセリフが好き。
コーヒーとタバコを中心に起こる11本の短編から成り立つ作品なので、...
コーヒーとタバコを中心に起こる11本の短編から成り立つ作品なので、1つはお気に入りの話が見つけられると思う。
好きだったのはイギーポップとトムウェイツがタバコやめたとか言いながら吸っている意味の分からなさと殆ど同時に反応している双子の話。
大笑いするものではないが、クスッと笑える話が詰まっているので時間に余裕がある時に見たい映画。
【クスリと笑える、珈琲と煙草を介したオカシナ会話劇が沢山詰まっている短編集。”ゆるーい笑い”が好きな私には堪らない作品である。】
ー 久方ぶりに鑑賞したが、ジム・ジャームッシュの見る側から”緩い笑い”を引き出すセンスには脱帽である。
ニコラ・テスラやヴィヴィアン・ウェストウッドの名前をさり気なく盛り込んだオカシナ会話劇の数々を堪能した。ー
◆感想
・今作は、11の短編から構成されている。
全く個人的嗜好だが、特に好きな短編は
・”ルネ”
一人くつろぎながら珈琲を飲む美女の元に、矢鱈と珈琲を注ぎに来る男と美女との遣り取りが絶妙にオカシイ。
・”いとこ同士”
大スター、ケイト・ブランシェットと、やさぐれ感半端ない従妹(ケイト・ブランシェット:二役)との、やや噛み合わない会話。
”化粧品とか、車とか貰ってんでしょ?””化粧品はあるけど、車はないわ・・。”
大スター、ケイト・ブランシェットの居心地の悪そうな表情と正反対の役を演じる彼女の姿が、オカシイ。
・観る度にクスクス笑う、私にとっては鉄板の作品は、
”カリフォルニアのどこかで”
イギー・ポップとトム・ウェイツのロックンローラー同士の禁煙についての、どうでも良い話のあと、
イギーがどや顔で、
”この店のジュークボックスにお前の曲は入ってないぜ”
と言って店を先に出た後に、トム・ウェイツがこっそりジューク・ボックスを見に行って、
”奴のもないや・・”とボソリと呟く・・。
あー、オカシイ。
<舞台を固定して、最小限の会話だけで面白き作品を作るには優れた脚本が必要である事は、万民が知る事である。
今作はジム・ジャームッシュの”ゆるーい笑い”を引き出す絶妙な脚本と、本名で登場する俳優達の笑顔を殆ど見せない演技(これが、オカシイ)を楽しむ作品なのである。>
まあまあだった
席に座ってコーヒーを飲んでタバコを吸って喋るのが繰り返される。特に展開がないので退屈するかと思ったら、すぐに終わって次の話になるので飽きない。ただ、だからと言って面白いのかと言えば別にだ。以前から存在が気になっていたので、万が一面白かったり大傑作だった見逃していたことを後悔するのだが、特に面白いわけでもないことが確認できた。
コーヒーはブレンディのレギュラーを長年飲み続けており、さっとアイスコーヒーも作れるし、味もいい。豆で入れるコーヒーも飲むことがあるのだけど、ブレンディよりおいしいとも思わない。タバコは吸わない。この映画のコーヒーはブレンディよりおいしくなさそうで、この映画を見たからと言ってコーヒーにこだわりたくならないし、タバコを吸いたくなりたくならない。
素晴らしい演技に感銘を受けるわけでもない。有名人と無名の人の対比が多い。有名な人たちが無名の人をいじるのは感心しない。
たまにツボる会話劇場。
ジュークボックスにトム・ウェイツはあっても良いと思うけど。ダメかw
ジム・ジャームッシュ レトロスペクティブ2021の鑑賞2作目。
2〜3人の演者によるテーブル会話のショートショート11編。
オチのスッキリしないショートコントを見てる気分の冒頭。コレが段々とクセになって行きます。中毒性有りです。最後は、「もう終わりなん?」って言いそうになります。11編もあったなんて。
ジュークボックスにトム・ウェイツが無ければ、イギー・ポップも無いでしょうよ。実験機のテスラコイルの可愛らしさ。カッコ良いトコロを見せるどころか、返り討ち的にプライドズタズタにされた大学生。設定も行動も意味不明なスター・コメディアン。
なんでもない会話に滲む人間性やら、その人の性みたいなことに、地味にツボる。シュールな一本目から、リアルに変化して時々コント。笑いどころを探してニヤけてれば良い、脱力感が好き。
予測ほど、ツマラナク無かった。
むしろ、ツボにハマった。
2005年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️✨
『JIM JARMUSCH Retrospective 2021』にて鑑賞(初見)。
この作品は、過去に撮った短編とか新作の短編とかをまとめたそうな…中にはSNL(Saturday Night Live)のための映像もあるそうです…。なるほど、そんな"ノリ"でした(笑)
しかし、そんな事は知らなくても、何ともシニカルなこの11篇の小品に心を奪われます。
こんな素敵な作品、今まで観てなかったなんて!!(笑)
映画館で観られて、しあわせ!
また行こ…笑
*バックに流れるBGMも素敵でした…おっ!Funkadelicやん!笑
"Louie,Louie"
≪JIMJARMUSCHRetrospective2021≫
オープニングに流れるリチャード・ベリーの元祖「Louie,Louie」からエンディングはイギー・ポップがPunkにカバー、個人的に一番馴染みがあるのは"TheKingsmen"であるド定番!?
初公開時に劇場で観た二十代、サントラは既に廃盤であの頃より知識のある自分の成長を噛み締めながら久々に観た本作を"Skatalites"の「NimblefootSka」で身体を揺らしながらジャームッシュのセンスに浸る十一話の短編集。
イギー・ポップとトム・ウェイツ、二人はどうやらミュージシャンで本人役かと思いきや何かズレている、医者を兼業するトム・ウェイツからのRZA、そんなRZAのニット帽は「ゴースト・ドッグ」のロゴマークで"それは命取り"から「ゴースト・ドッグ」の劇中での休憩場面を描いているような冗談みたいな話。
サンキ・リーが吸う煙草がセブンスター、丁度「ミステリー・トレイン」の合間、永瀬のワンカートンに片仮名でセブンスターって変な繋がり??
コーヒーを飲んでタバコを吸い誰かと語り合う至福の時、それが出来ないクソッタレな東京だが、映画は思う存分に観れる東京な訳で、、、、。
初公開時、旧チネ・ラヴィータで初鑑賞。
JIM JARMUSCH Retrospective 2021 ど...
JIM JARMUSCH Retrospective 2021
どの組み合わせも面白かった。後半になると前半との繋がりも出てきたり。ビル・マーレイからの老人2人の流れもよかったです。今はタバコ吸うのも場所探さないといけない時代なので、なかなかこういう作品も撮れないかもですね(^^)
【噛み合わない日常】
この11の短いストーリーのオムニバスは、僕達の噛み合わない日常そのものだ。
でも、たとえ噛み合わなくても、愛おしい日常だ。
会話が面倒だったり、話題の方向性が違ったり、集中したいことがあるのに気がそがれたり。
うわべだけ何とか取り繕って、やり過ごしたいこともあるし、必要以上に深入りしないで済ませたいことだってある。
うるさいと感じることもあれば、どうでも良いこともけっこう多い。
だから、とにかく、大過なく過ごせれば御の字なのだ。
そして、そんな時、コーヒーとタバコは、少しだけ潤滑油になるから、なんか良いのだ。
僕達の日常の大半は噛み合わないことだらけだ。
食事やお酒は、結構、仲の良い友人や同僚向けだ。
だから、コーヒーとタバコが良いのだ。
ところで、アメリカのコーヒーは、大概、実に不味い。
今は、スタバの登場でかなり変わったと思うけど、昔は、本当に不味かった。
「コーヒー&シガレッツ」を久々に観て思い出した。
理由は、あの米国的合理性で考え抜かれたコーヒー・メーカーで、予め淹れたコーヒーを、サーバーで保温して、そのままにしておくからだ。
このスタイルの日本の昔ながらな喫茶店のコーヒーも実に不味かった。
昔、付き合ってた彼女と旅行に行った地方の喫茶店に入って、彼女がコーヒーを注文して、僕がココアを頼んだら、僕に向かって”女の子みたいね”と言う彼女に、そのコーヒーはきっと不味いよと言ったら、少しだけ飲んで、すごく不機嫌になっていたことを思い出す。
ファミレスに夜中に行って、長居してると、おかわりのコーヒーも実に不味かった。
最近は、アメリカもスタバが多くなって、外で飲むコーヒーは改善してると思うけど、多分…というか…絶対、アメリカの家庭のコーヒーは不味いまま…だと思う。
なぜなら、あの米国的合理性で考え抜かれたコーヒー・メーカーが主流に違いないからだ。
本当に美味しいコーヒーは、アラビカ種で、可能であれば、評価の高い産地ので、酸味が効いてフルーティな香りが口の中に広がる豆を、挽きたて、中温のお湯で淹れたのが良いと思う。
ああ、あの不味そうなコーヒーは飲みたくないなと思う自分がいる一方、そんなことをいう自分に、ちょっとだけ寂しい気にもなる。
そんな風に思わせてくれる、ジム・ジャームッシュは、やっぱり、なんか良い。
カッコいいけど・・
ジムジャームッシュファンにはたまらないだろうなぁ〜。でも内容はただコーヒーとタバコを嗜みながらの何気ない会話。飽きちゃう人もいるだろうけど、ジャームッシュはホント、モノクロに映える役者とコーヒーとタバコが似合う役者を選ぶなぁ。他の映画のエンディングもそうなんだけど、「あれっ?この終わり方?」ジャームッシュらしいです。
アルフレッド・モリナ・・・ますます好きになってしまった。
作られた年代も様々。登場人物も色々楽しめましたけど、「いとこ同士?」の二人(アルフレッド・モリナとスティーヴ・クーガン)が最高でした。何故だかこのショート・ストーリーだけコーヒーじゃなく紅茶なんですよね。“Are you gay?”の一言で会場は爆笑の渦につつまれましたし、映画だから“スパイク”といえば、スパイク・リーですもんね。ここでも笑っちゃいました。
そして「カリフォルニアのどこかで」のトム・ウェイツとイギー・ポップとのミュージシャン対決。ジュークボックスが置いてあるカフェに羨望の眼差しで見ていましたが、ミュージシャンにとってはつらいところかもしれませんよね。
ビル・マーレイのコーヒー一気飲みもケイト・ブランシェットの一人二役も素敵でしたよ。そして、ラストには各々のショートストーリーのネタが繋がってくる面白さもありましたし、コーヒーとタバコ以外でもチェス盤をイメージしたチェッカーがあちこちに配置されたり、真上からの映像がいい味出してました。
コーヒーとタバコはなくてはならないものだ。今では喫煙率の低下によって、居場所がなくなりつつある愛煙家。小さなスペースで無駄話をして、全く会話が噛み合わないというばかばかしい時間を楽しむことが至福のときなのです。
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