劇場公開日 2004年12月11日

戦争のはじめかたのレビュー・感想・評価

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3.0「戦争は地獄だが、平和は退屈でしょうがない」

2023年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 元々は事件を起こしたため仕方なく兵役についたエルウッド。モルヒネを仕入れヘロインに精製して夜はヤクの売人。遊んでいるときにジャンキーが死んでも、戦死扱いに協力する上官のバーマン大佐(エド・ハリス)もすごくクール。昇進しか頭にないためか、夫人をエルウッドに寝取られている・・・

 演習中にタンクを暴走させ人が死んでも、トラックを奪い武器を確保して核基地に隠したりと、やることは無茶苦茶だ。上官の娘をデートに誘って仕返しするなんてストーリーはありがちな青春ドラマのようだけど、一方の昇進を焦るバーマンがとんでもないアイデアを将軍に上申し、リー将軍はエルウッドをだんだん憎むようになる。

 悲惨な核爆発こそ起こらないものの、いつ内部から爆発するかわからないほど腐っている人間関係。「最高のバカと最低のバカ」しかいない軍隊。ラストの収束へ向うプロットは規律を正す人間の賢さを訴えているようであり、スカっとしないのも事実だが、ベトナム戦争時にはもっと悪いことをやったというリーの独白が不気味だ。

 戦争がいかにして起こるかという方法論よりも、平和なときでも戦争は起こっているという哲学的なことを訴えているようで、それほど感慨深いものではなかった・・・

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kossy

3.5腐りきった小悪党

2013年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 65

 軍隊での物資の横流し、麻薬、暴力。実際にありえる話である。ベトナム戦争中でもこういったことは問題になっていたし、そういえば映画「プラトーン」でも一部これらの問題が登場していた。
 だが舞台は冷戦下のドイツ駐留のアメリカ軍。大量の新兵が徴用され、戦争で監視の目が届かず規律が緩みまくっていたベトナム戦争時とは異なるはず。それでも大国の軍隊とは思えないほどの統制無しのやりたい放題。そもそも司令官からして目の前の出世しか興味がなくて内部のことに関心が無い。そんなだから登場人物たちも人生を無駄に悪さすることを謳歌している。道徳観や倫理観など存在せず、ひたすらに目の前にぶら下がる餌に食いつき続ける。
 ここまで性根が腐りきっていると、もう矯正は難しいだろう。だから浄化されるのかと思うし、実際にそれを行いえそうな厳しそうな歴戦のつわものが配属される。いよいよ彼との対戦がくるのかと思いきや、彼の正体がまたとんでもない。やたらと好戦的で危険な香りが漂う。結局どいつもこいつも軍隊に巣くう悪党ばかりというのが笑える。
 ラリッた兵士が戦車でガス・ステーションを破壊してもそのまま査察も入らず、部下の高級車を破壊し、銃撃戦して人もビルから落ちてもガス爆発で済んだりと、ちょっと非現実的な場面が多い。だがこの映画はそういうところはどうでもよくて、害虫のごとくどこにでも繁殖して悪さをする悪党の活躍を描きたいのだろう。そのしぶとさが面白かった。

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Cape God