劇場公開日 2003年1月25日

小さな中国のお針子のレビュー・感想・評価

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4.0微苦笑的な視点が素敵

2015年3月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

とてもよくできた作品。リアリティを保ちつつ露骨でなく、風刺の効いたドラマなのにファンタジック。険しい山峡という舞台がまず重要な役割を果たすが、DVDではやはりその厳しさも美しさも物足りない。いつか映画館で、できれば状態のいいプリントできちんと見たいと思う。
文革の悲喜劇と言えるが、映画はもっぱら3人の青春譚を追いながら、文化の衝突から生じる変化や作用をユーモラスに描いていく。この微苦笑的な視点がいい。あの頃はバカだった、と懐かしむ感じ。
あの頃が中国の青春時代だったのかも、と部外者としては呑気に思ったりするが、迫害を受けた人々のことを思うと笑えない。笑えないが紛れもなく現代史の1コマだ。焚書とは!

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くーにー62