バティニョールおじさん

劇場公開日:

解説

ナチス時代に、命がけでユダヤ人の子供をスイスに逃亡させるフランス人の中年男を描いた感動作。監督・製作・脚本・主演は「パリの天使たち」のジェラール・ジュニョ。共演はこれが長編映画デビューとなる子役のジュール・シトリュックほか。

2002年製作/103分/フランス
原題:Monsieur Batignole
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2003年1月11日

ストーリー

1942年、夏。ドイツ軍はフランス国民に対し、ユダヤ人一斉検挙の協力を要求。肉屋兼惣菜屋を営むバティニョール(ジェラール・ジュニョ)は、娘婿であるナチス支持者ピエール=ジャン(ジャン・ポール・ルーヴ)がユダヤ人外科医のバーンスタイン一家を密告したため、図らずして摘発に協力してしまうことになる。ある晩、ドイツ軍後援者のためのレセプションを催すことになったバティニョールが、玄関のドアを開けると、そこにはバーンスタイン家の息子である12歳のシモン(ジュール・シトリュック)が立っていた。トラブルを避けるために、バティニョールはシモンをかくまうことに。そこにシモンの幼いいとこであるサラ(ヴィオレット・ブランカエル)とギラ(ダフネ・ベヴィール)も合流。身の危険を感じたバティニョールは、密告しようとしたピエール=ジャンを殺害。自分の手で、子供3人をスイスに逃がすことにする。列車に乗り込んだ彼らは、スイス国境近くにある農場で親切な女性に出会う。だが彼女の息子たちのせいで、警察ともめるハメに。バティニョールとシモンは逃亡し、地元の司祭や先に出会った女性の力を借りて、サラとギラと共にスイスへと続く山へ忍び入った。バティニョールは子供たちだけを自由の世界へ放とうとしたが、やがて決心を変え、自分も一緒に国境を越えるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0夢の中でブタになり首を落とされるシーン

2018年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

  前半は娘の将来の婿の「その題名がいい」という台詞で笑わされたが、何となく淡々と描かれ、ドイツ将校の恐怖感も沸かないので、反戦色が薄い映画でで残念だった。

 後半からはバティニョールとシモンの嘘つき合戦(?)が絶妙で、ハラハラさせられました。主人公のこどもに対する愛情が上手く描かれていて好感が持てます。

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kossy

4.0ほっとけない

2015年3月8日
iPhoneアプリから投稿

幸せ

舞台はドイツ占領下のフランス。ある事件に関わったことがきっかけで、ユダヤ人の子供をスイスまで逃す手助けをするバティニョールおじさん。

ユダヤ人密告をする人がいる一方、体を張って子供達を助けるおじさんは、人間の善とほっとけない精神を象徴しています。

暗くなりがちなテーマをコメディタッチに描いているので、ほのぼのとした気持ちになりました。

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ミカ

3.5ほのぼのする。

2014年2月11日
Androidアプリから投稿

楽しい

久しぶりのフランス映画でしたが物凄く楽しめました。フランス映画って独特でハリウッドだと場面やセリフでこれだっみたいな表現なんだけどフランス映画ってなんだろ?雰囲気やストーリー全体で表現してるので気付いたらストーリーにのめり込んでいました。

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エイジ

4.0DVD鑑賞に最適

2009年1月18日

悲しい

興奮

幸せ

深夜眠れずテレビをみていたら、素敵な作品に出合った。
それがこの「バティニョールおじさん」

第二次世界大戦でフランスがドイツの支配下に入ってしまった頃
あるユダヤ人の少年と彼を匿(かくま)ったおじさんの物語り。
この二人の掛け合いが漫才のように冴えていて、
この時代の鬱蒼とした雰囲気を吹き飛ばしてくれるのです。

おじさんにとって少年は不憫ではあるのですが、
とても厄介な存在なのであり、
最初は別に正義感から匿ったわけではない。
どちらかといえばしぶしぶ行きがかり上での事。
それって,当然ですよね。
この時代に、ユダヤ人を匿うことになってしまったのですから。
その上、彼の従妹たち2名も加わり、
おじさんはだんだん大変になってしまうのです。

そして、彼らを匿っているうちの、
おじさんはとうとう殺人まで犯してしまい、
やもうえず、スイスへ送り届ける羽目になってしまいます。

おじさんをそんな目にしてしまった、少年は不憫であり
賢い反面 こざかしい一面も持ち、
次々に厄介な事件を持ち込んできてしまいます。
国境沿いの町迄たどり着いた時
親切な一家に出合ったのは良かったのですが、
彼の不用意な言葉の為に
警察ともめてあわやというシーンが。
ほのぼのとした雰囲気の中に
物語はハラハラドキドキの連続です。

しかしそれこそが、この監督の狙いであり、
その厄介事の克服をしてみせる際に、
おじさんの本当の正義感が伝わってくるのです。

なお、主演のジェラール・ジュニョが監督も努めた作品です。

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