ボレロ(1934)

解説

現代フランス音楽界の奏斗モーリス・ラヴェルの名曲「ボレロ」にヒントを得て作るられた映画で、ルース・ライドノアの原案に基づき「アルセーヌ・ルパン」のケイリー・ウィルソンと「舗道の三人女」のキュベック・グラスモンがストーリーを書き、「滅び行く凱歌」のホレイス・ジャックソンが脚色し、「妾は天使じゃない」「響け応援歌」と同じくウェズリー・ラッグルズが監督、レオ・トーヴァーが撮影した。音楽指揮は「悲愴交響楽」のナサニエル・フィンストンがあたった。主演者は「バワリイ」「舗道」のジョージ・ラフトで、「白い肉体」「鷲と鷹(1933)」のキャロル・ロンバードを始め、ファン・ダンスの創始者として名高い躍り手サリー・ランド、イギリス映画界の花形フランセス・ドレイクが相手役を勤め、「坊やが盗まれた」のウィリアム・フローリー、「妾は天使じゃない」のガートルード・マイケル、レイ・ミランド、グロリア・シー等が助演する。

1934年製作/アメリカ
原題:Bolero

ストーリー

1910年、ある安芝居小屋でラオールはダンサーとして舞台を踏んだが、散々の不出来で、引きずり下ろされた。が、彼は一流のダンサーとなる野心を捨てなかった。彼は劇場の支配人に勧められ、女のパートナーを探すことに成り、ルシーと藺生女を口説いて、2人であるピアノ・ガーデンに雇われた。が彼はそれでも満足しなかった。やがて、ラオールは兄マイクの貯金を借り手パリへ渡り、モンマルトル・カフェーに雇われた。そこで彼はリオナというダンサーを対手に選んだが彼女がラオールに心を寄せる様になると、また出世の野心が頭をもたげて、2人の仲は順調に進まなかった。そこへ、ヘレンという女が現われ、決して彼に惚れないと藺生条件で、ラオールの新しいパートナーになることを申し出た。そこで彼はリオナを捨てて、ヘレンと共にロンドンへ渡り、アネットというダンサーが人気を得ているナイトクラブに雇われた。アネットはラオールを恋して、自分をパートナーにしてくれと彼に頼んだが、ヘレンに心惹かれていた彼はそれを拒絶した。ヘレンにはコーレイ卿という富豪が結婚を申し込んでいたのであるが、今はラオールに心惹かれていたので、その返答を遅らせ、ひたすらラオールのパートナーとして働いていた。遂にラオールは自分のナイトクラブを建てることに成功し、開場式にはラヴェルの「ボレロ」を躍ることに決定した。が、その晩、宣戦が布告された。軍人が人気を得ているのを見たラオールは、自分の出生しようと決心し、その旨を客に発表した。彼は戦争が1週間歌2週間で終わると信じ、宣伝のつもりでやったのであったが、彼は戦場で負傷した。その時はヘレンはコーレイ卿と結婚していた。休戦の後、ラオールは再びクラブを開、今度はアネットをパートナーに使おうとしたが、彼女は開場式の晩に酔っ払って踊れなくなった。ちょうどその時夫と共に出席していたヘレンが代わってラオールの対手を勤め、そして「ボレロ」を踊り抜いた。が、負傷で心臓をいためていたラオールは、ダンスが終わって化粧部室へ引き上げて来ると、そのままその場に倒れて終わった。観客席からはラオールのダンスを賛える喝采がいつまでもいつまでも絶えなかった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0ジョージ・ラフトの個性

2021年11月14日
Androidアプリから投稿

ストーリーは大したことなくて
ただ ジョージ・ラフトの踊りを見る為だけの映画

モデルはいるらしく 第一次世界大戦前は
アメリカ人ダンサーの憧れはパリだったのね

暗黒街に友人が沢山いるみたいなラフトだが
ダンスの才能はあったらしい
アステアとは全く違う
夜のホール専門のダンサーの魅力

いやらしさはないけど
密着感とか粘着感みたいなのがあって
ちょっと危険な雰囲気とダンスの上手さで
モテたらしいのがわかる

ラストは盛り上がるが
ロングショットは超人気カップルによるものらしい
ちょっとがっかり、でも彼等の力は大きかった
(ロンバートはあまり踊れないみたいだし)

アネット役のサリー・ランドは
本物のバーレスクダンサーで
有名なダチョウの羽根を使ったファンダンスを見せている
当時は色々物議を醸したみたいだが
今見ると のどかで面白い

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jarinkochie
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