劇場公開日 1978年8月5日

「戦闘場面が低質で作品を損なった」ワイルド・ギース(1978) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦闘場面が低質で作品を損なった

2015年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

興奮

総合65点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 なかなか面白い作品だと思ったのだが、戦争映画としては大きな欠点がある。それは戦闘の場面の演出が良くないこと。
 例えば銃撃戦の場面も、敵の兵士はいかにも弾は当たって倒れる場面なので倒れましたというのがまるわかり。まるで時代劇の切られ役のようで、質の低さが目を引く。歴戦の兵士たちのはずなのに、橋の上で止まってしまったトラックを敵の飛行機が攻撃しにきているのに下車して散開さえしようとしなくて、敵に好きなように攻撃されるのをひたすら待っているとはお粗末過ぎる。これを観る限り、制作陣の中には戦闘の指導をする元軍人の専門家はどうもいなかったようだ。もう訓練をやっている場面から駄目。せっかくの作品が、多くの時間を占めるこの戦闘場面の低質さのおかげで台無しになってしまった。
 突然場面が移り変わった最後の場面もやや唐突だったし、途中で投げ出されたままになっているその国の事情も中途半端。しっかりと作っていれば、もしかすると『戦争の犬たち』のようなかなりいい作品になれていたかもしれない。

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Cape God