ロメオとジュリエット物語

劇場公開日:

解説

ソ連国立ボリショイ劇場におけるバレー“ロメオとジュリエット”の公演を全幕キャメラに収めたもの。同劇場所属のバレー団及び管絃楽団が総出演しているが、一九五五年第八回カンヌ映画祭で“詩的幻想映画賞”を獲得した。スターリン賞を得たレフ・アルンシュタムとレオニード・ラヴロフスキーが脚本・監督を共同担当し、音楽は同バレーの作者S・プロコフィエフの原作によっている。撮影はA・シェレンコフとイオランダ・チェン・ユーラン、美術はアレクサンドル・パルホメンコ。主な登場者としてはジュリエットに「大音楽会」と同じくガリーナ・ウラーノワが扮する他、ロメオに「バフチサライの泉」のY・ジダーノフ、マーキュシオにS・コーレニ、ティバルトにA・エルモラーエフ、ベンヴォーリオにV・クドリヤショフなど。モスフィルム製作。

1954年製作/ソ連
原題:Romeo and Juliet
配給:ソビエクスポルトフィルム=中央映画貿易=松竹外画部
劇場公開日:1956年2月11日

ストーリー

厚い霧が夜明け前のヴェロナの広場や街路を包み、黒い外套で身を覆った、名門モンタギュー家の子息ロメオ(Y・ジダーノフ)が現われ、街路を徘徊した。キャピュレット家の息女ジュリエット(ガリーナ・ウラーノワ)も、恋にあこがれつつ夜明け前の一刻をバルコニーに立った。やがて街は活気を帯び、明日の祭りを控えてそぞろ歩く群集で満ちたが、二名家の者達はふとしたことから乱闘を始めロメオの従兄ベンヴォーリオ(V・クドリヤショフ)の仲裁も血気に逸るジュリエットの従兄ティバルト(A・エルモラーエフ)の前には徒労に帰し、両家の長も剣を交えた。その時威厳ある騎士が乗馬のまま割って入り、争いを鎮めたが、彼こそはヴェロナ公であった。その夜、キャピュレット家では宴会が催され、貴人パリスは当主の望みでジュリエットの傍を離れないが、うら若いジュリエットは舞踏に夢中だった。歓楽も最高潮に達した頃、仮面をつけた男達がまぎれ込んできた。ロメオ、ベンヴォーリオ、マーキュシオ(S・コーレニ)である。ロメオは一目でジュリエットの美しさに打たれ、彼女の方もロメオを、夢みた通りの若人と思った。その夜おそく、ジュリエットは彼こそ仇敵モンタギュー家の者と知ったが、二人は庭園で逢う瀬を楽しみ、次の夜、ロメオの知合ローレンス法師の許で秘かに結婚した。だが次の日、ロメオは街路での衝突で親友マーキュシオを倒されたことからティバルトを刺し、ヴェロナ公は彼の追放を宣告した。しかし彼は秘かにジュリエットの室を訪れ、二人は一夜を夢のように過した。ロメオがヴェロナを去った日、キャピュレット家の当主はジュリエットとパリスの結婚を宣し、不幸なジュリエットはローレンス法師の許に赴き秘薬を与えられた。翌朝、昏睡している彼女を見た両親は死んだと考え、一家の墓場に体を安置した。法師の情けある計らいも僧ジョンの手違いでロメオには判らず、彼はヴェロナに戻り、ジュリエットの手をとりつつ毒を仰いで死に、目覚めたジュリエットも彼のあとを追った。若い二人の死で長年の争いも鎮まり、朝の太陽の光は二人の顔を恋の美しさに輝かせた。

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