ロザンナのために

劇場公開日:

解説

死期を迎えた最愛の妻が望んだ墓を手に入れるため奮戦する男の姿をコミカルに描いたラヴ・ロマンス。監督は英国の人気テレビシリーズ「ミスター・ビーン」を手掛けて知られる「シティ・スリッカーズ2」のポール・ウェイランド。脚本は米国テレビ界で活躍するソール・タートルトーブ。製作は「ムーンライト&ヴァレンチノ」のアリソン・オーウェンとポール・トライビッツ、ダリオ・ポローニの共同。製作総指揮はマイルズ・ドネリー。撮影はヘンリー・ブラーム。音楽は「ブラス!」などの名手トレヴァー・ジョーンズ。美術は「マイケル・コリンズ」のロッド・マクリーン、編集はマーティン・ウォルシュ、衣裳はアニー・ハーディング。主演は「レオン」で米国でも人気を得たジャン・レノ。共演は「フィッシャー・キング」のマーセデス・ルール、「Emma エマ」のポリー・ウォーカーほか。

1997年製作/98分/アメリカ
原題:For Roseanna
配給:ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ
劇場公開日:1997年12月13日

ストーリー

イタリアの小さな村、トリヴェント。墓地でサーカス芸人の葬儀が行われていたが、村のトラットリアの亭主マルチェロ(ジャン・レノ)は苦い顔だ。娘を亡くしてから美しい妻ロザンナ(マーセデス・ルール)と二人暮らしだった彼だが、そのロザンナが死病にかかり、余命はいくばくもなかった。彼女の最後の望みは、この村の墓地に眠る娘の隣に埋葬されること。だが、墓地はもう満杯で、墓の空きは3つ分だけだったのだ。墓地の予約をしようとしたマルチェロだが、予約はできないと言われる。かくしてマルチェロは妻のための墓地のスペースを確保するため、涙ぐましい努力をはじめた。墓地の隣の土地を所有するのは裕福なカペストロ(ルイジ・ディベルティ)。マルチェロは彼に土地を売ってくれとかけあうが、彼は断るばかり。実は彼はロザンナとの結婚を望んでいたのが果たせなかったため、失意の日々を送っていたのだ。思い余ったマルチェロは、村人をひとりも死なせまいと悲壮な決意。病人は見舞いをして元気づけたり、献血までしたり、あげくのはてには交通事故を起こさないようにと交通整理までやりだした。そんな夫の奮戦を心配するロザンナ。実は彼女は見舞いに呼んだ妹のセシリア(ポリー・ウォーカー)とマルチェロが再婚してくれたらと望んでいた。しかし、セシリアはカペストロの甥の好男子、弁護士のアントニオ(マーク・フランケル)の求愛を受けていた。そんなある晩。トラットリアで泥酔した親友のロッシ(ロベルト・デラ・カーサ)を送ったマルチェロは彼から意外なことを告白される。彼は20年前に投獄された極悪人ラッコポーニからあずかった大金をあらかた使い果たしてしまったというのだ。彼は残りの金のありかも言わずに自殺してしまう。これがきっかけで彼の周囲では死につながる事件が続発。マルチェロは頭を抱えた。だが、なんとか危機は乗り切ったマルチェロは、安らかに死んだ妻をひとつだけ残った墓に葬ることができたのだった。

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