ローマの女
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解説

アルベルト・モラヴィアの小説『ローマの女』を作者のモラヴィア、ジョルジョ・バッサーニ、エンニオ・フライアーノ、ルイジ・ザンパの四人が脚色し、「白い国境線」のルイジ・ザンパが監督、「われら女性」のエンツォ・セラフィンが撮影、「噴火山の女」のエンツォ・マゼッティが音楽を担当した。主なる出演者は「パンと恋と夢」のジーナ・ロロブリジーダ、「埋れた青春」のダニエル・ジェラン、「肉体の怒り」のレイモン・ペルグランのほか、新進フランコ・ファブリッツィ、セニア・ヴァルデーリなど。なお演奏指揮は「夏の嵐」のフランコ・フェラーラが当る。

ストーリー

一九三五年、ファシスト時代のローマでのことである。貧しいアドリアーナ(ジーナ・ロロブリジーダ)はモデル女としてアトリエに通ううち、金持のお抱え運転手ジーノ(フランコ・ファブリッツィ)と恋に陥った。ある日曜日、モデル友達のジゼラ(セニア・ヴァルデーリ)にドライブを誘われたアドリアーナが、内務省の大物アスタリータ(レイモン・ペルグラン)に体を許したのは、酒に前後を忘れたからだった。彼女は数日後、アスタリータからジーノには妻子があると聞かされた。絶望したアドリアーナはそれ以来、男から男へ、行きあたりばったりの愛情に生きる女になった。そのうち、ミーノ(ダニエル・ジェラン)と知り合ったが、彼は今迄に会ったどの男ともちがっていた。一方ジーノの友人で宝石商殺しの犯人だと自称するソンゾーニョは、ミラノへ逃げて世帯を持とうといい寄るが、彼女は相手にしなかった。ある日、思いがけなくミーノが現れて、反政府用のビラの包みを預けにきた。彼は政治運動をやっていた。警察の手を逃れた二人はアドリアーナの田舎で一緒に楽しい日を送った。アドリアーナは生れて初めて味わった幸福の日々であった。やがて、ローマに帰った彼女は、ミーノが警察につかまったことを知って、アスタリータにミーノの釈放を願うが、帰ってきたミーノは別人のように変っていた。同志を裏切って、アスタリータの訊問にすべてを告白したというのだ。その調書さえなければミーノの心の傷が癒えると考たアドリアーナは、アスタリータを電話で呼び、ミーノを心から愛していること、そしてやがてミーノの子供が生まれることを打明けた。だが、事務所に帰る途中、アスタリータはソンゾーニョに襲われて殺された。その騒ぎの中にミーノは失踪した。幾日か過ぎてアドリアーナはミーノから遺書を受取った。同志を裏切った自責からミーノは死を選んだのである。死体公示所に出頭したアドリアーナはミーノの遺骸にすがって泣き崩れるのだった。家に帰る道すがら、彼女は生れて来る子供のことを考えた。そして、もし男の子であったらミーノという名をつけ、もし女の子であったなら、自分に恵まれなかった幸福な生涯を送るようにレティツィア(歓び)と名づけようと決心した。...

作品データ

原題 La Romana
製作年 1954年
製作国 イタリア
配給 イタリフィルム=NCC

提供:株式会社キネマ旬報社

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