劇場公開日 1982年12月18日

「ベトナム帰還兵の苦悩」ランボー 夢見る電気羊さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ベトナム帰還兵の苦悩

2015年6月14日
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PTSDという言葉が当時あったかはわからないけど、戦争によって精神的な傷が癒えない米兵が多くいるそうだ。
ベトナム戦争もそうだし、湾岸戦争、イラク戦争などもそうだ。
戦場の非日常と、アメリカ本土の日常のギャップが大きすぎてわけわからなくなるのだろう。
ランボーも傷ついた一人の男を取り巻くストーリーだ。一人の警官の無思慮な行為から、暴走していくのだが、ベトナム帰還兵全体における鬱屈した感情の表れが凝縮されてるような作品だ。警官は世間一般の彼に対する扱いそのものの具現化なのだ。
だから、彼の周りの日常を破壊していくのだ。この映画にもある程度の爽快感はあるが、最後にはやりきれない思いになってくる。映画として美しい。
映画好きなら好きでしょう。

夢見る電気羊