夜の豹

劇場公開日:

解説

原作はジョン・オハラの同名小説で、リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートが音楽劇化して大当たりをとったものの映画化である。脚色は「掠奪された七人の花嫁」のドロシイ・キングスレイ、監督は「女ひとり」のジョージ・シドニイ、撮影監督は「白人部隊撃滅」のハロルド・リップスタイン。音楽は「女ひとり」のモリス・W・ストロフが総指揮、舞台でのリチャード・ロジャース=ロレンツ・ハートの作曲・作詞をネルソン・リドルと「ピクニック」のジョージ・ダニングが改作、リドルが編曲している。主演は「女ひとり」のキム・ノヴァク、「誇りと情熱」のフランク・シナトラ、「海の荒くれ」のリタ・ヘイワース。

1957年製作/111分/アメリカ
原題:Pal Joey
配給:コロムビア
劇場公開日:1958年1月10日

ストーリー

ナイト・クラブの芸人ジョーイ・エヴァンス(フランク・シナトラ)はエゴイストで女に手が早いため、どこでも歓迎されない。無一文でサンフランシスコにやってきたが、ここでは運よく旧知のネッドがバンドの指揮をしている六二六クラブに司会者として勤めることができた。ジョーイは、そこに働く6人のコーラス・ガールを忽ち魅きつけた。が、その中で新人のリンダ(キム・ノヴァク)だけは彼に何の興味も示さなかった。ジョーイは、ある日ネッドのバンドやリンダたちと一緒にヴェラ・シンプソン(リタ・ヘイワース)という金持の未亡人の慈善パーティに出演を頼まれて行った。ヴェラを見てジョーイは驚いた。彼女は昔売れっ子のストリッパーで、ジョーイの昔馴染みだった。パーティの募金が予定額に達しないことを聞いたジョーイは悪知恵を働かせ、ヴェラがストリップをやると皆に言って忽ち金を集めた。ヴェラは大立腹。が、彼女はジョーイに魅かれている自分を知った。一方、ネッドはリンダに惚れていてジョーイに手出しをするなと頼んでいたがそんなことを聞入れるジョーイではない。リンダも海千山千のジョーイを警戒していたものの、やがて彼に魅かれていった。が、一方でジョーイはヴェラと度々会い、彼女を騙して、その大邸宅をナイト・クラブに改造、彼が経営して大儲けをするという計画をもちかけた。計画は進んだ。が、思わぬ障害が生れた。ジョーイがリンダに惚れていると知ったヴェラは、リンダをやめさせなければ出資を断ると言い出した。しかし経営者でもないジョーイは自分から彼女をやめさせることはできない。そこで彼はリンダにストリップをやらせ、そうすれば彼女が自らやめてゆくと考えた。ところがジョーイを愛するようになったリンダはストリップを引受けた。こうしてリンダは初めてのストリップをやった。しかし、これを見ていたジョーイは到底彼女にストリップをつづけさすことができず、服を着るように言った。この光景をヴェラが見ていた。ジョーイの夢は消えた。しかしジョーイの悩みを知ったリンダは、ヴェラを訪ねクラブ開設を頼んだ。ヴェラはリンダが去るならやってもいいと言った。リンダはサンフランシスコを去ろうと決心した。が、これを知ったジョーイは今こそリンダと行をともにしようと心に誓った。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第30回 アカデミー賞(1958年)

ノミネート

編集賞 ビオラ・ローレンス ジェローム・トムス
衣装デザイン賞 ジャン・ルイ
美術賞  
音響録音賞  

第15回 ゴールデングローブ賞(1958年)

受賞

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) フランク・シナトラ

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
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映画レビュー

5.0レトロなアメリカ満載。

2021年4月12日
PCから投稿

レトロなアメリカそのままって雰囲気。
ジャズに踊りにいっぱい詰まった粋な作品。
キム・ノヴァクという女優さんがとても魅力的。
フランク・シナトラを初めて見ましたが、やっぱり大御所。
この作品は観るべし。

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miharyi

3.5コロムビアの 看板女優の交代

2019年4月15日
Androidアプリから投稿

1957年 リチャード・ロジャース/ロレンツ・ハート作曲/作詞の 大ヒット音楽劇を映画化
ネルソン・リドル/ジョージ・ダニングが 編曲した
アメリカ ショービジネスの 内幕物

シナトラの歌唱力と 二人の美女(キム、リタ)で魅せる

キム 25才、リタ 40才
キム・ノヴァクは 美しいが、まだ垢抜けていない
リタ・ヘイワースは 垢抜けているが、老いを感じさせる(でも、5回目の結婚前)
踊るシーンでは 素人のキムは、足元にも及ばない… リタは 粋でもある

しかし モーヴ色の衣装を 身につけた キムの若さと勢いには、敵わない
コロムビアの看板女優の交代、を感じさせた作品であった

ジョーイ(フランク・シナトラ)の 野心と 挫折の物語であったが、長年 コロムビアを支えた リタ・ヘイワースへの この配役に、ほろ苦さを感じる

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jarinkochie
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