劇場公開日 1953年5月9日

「極上の怖いサスペンスを見たければ、コレ!」見知らぬ乗客 みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0極上の怖いサスペンスを見たければ、コレ!

2014年7月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

興奮

怖い

人間、誰でも生涯の内に一度ぐらいは他人に対して、殺意を抱くことがあるかもしれない。
でも、それを実行に移せる人間はほんの一握りだ。
罪を犯すと罰せられ、それが殺人罪となると場合によっては極刑も免れない。
殺人、それは自分の人生も破滅させてしまいかねない愚かな行為である事を人は知っている。
しかし、この映画に登場するブルーノと言う男は、面識もない主人公にいきなり交換殺人と言う完全犯罪の計画を持ち掛けてくる。この男、人間の姿をした悪魔の化身なのかもしれない。
しかも、彼は主人公の同意も得ずに勝手に妻殺しを決行してしまう。
主人公は妻殺しの嫌疑をかけられるだけではなく、ブルーノに早く交換殺人の約束を果たすようにと執拗に脅迫されるのである。
こんな理不尽で怖いことはない、と観客の誰もが身震いするはず。
原作が『太陽がいっぱい』の女流作家パトリシア・ハイスミス、脚本がハードボイルド作家のレイモンド・チャンドラー、そして監督がサスペンス映画の神様であるアルフレッド・ヒッチコック。
もしサスペンス映画の世界文化遺産と言う物があれば、本作は間違いなく満場一致で登録されているだろう。

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みつまる。