劇場公開日 2018年7月21日

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魔術師のレビュー・感想・評価

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4.5魔術師一座の表と裏を描き出すことで、『仮面ペルソナ』と通底するテーマを掘り下げてみせた傑作。

2022年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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じゃい

4.0ジャンル映画的にも楽しい

2022年6月19日
Androidアプリから投稿

最初の抽象的な会話と顔アップでやっぱベルイマンとかと一緒で小難しいタイプというか、人生経験や環境として理解できないタイプの映画かなと思ったら、旅芸人、魔術映画としてもグイグイ楽しめた。主人公がカツラヒゲを取ると地味なプレミアリーグ選手っぽいというかケン・ローチに出てきそうというか、とにかく華のないおっさんなのが、面白い。旅芸人物では、半分買われる要素も含んだような関係が男の芸人でもあることが描かれる。あのお喋りデブの存在で前半だいぶ楽しめた。更にトリックも面白い。

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タカシ

3.5人は見たいものしか見ない

2022年3月19日
iPhoneアプリから投稿

医師を怖がらせる場面が良かった

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JYARI

3.0三谷幸喜作品を見ている気分

2021年4月22日
PCから投稿

シリアスな映画作家という印象のベルイマンですが、本作はかなり俗っぽかったです。
舞台をそのまま映像化した雰囲気で、三谷幸喜作品を観ているような気分になりました。
あぁ、これを舞台で観たらもっと楽しいんだろうなぁ…。

とはいえ構成も映像もかっちり作り込まれているのはさすが。
グレーのトーンも美しかったです。
評価はもう少し高くてもいいかなぁ…

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凪

4.0タネも仕掛けも有るマジック、さらに魔術は大好きも、偽媚薬となると少々抵抗感も有るのだが

2021年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

主題となるメッセージはとても分かりやすい気がした。

魔術師は言わば、映画監督で、魔術師の妻である男装助手は、監督の妻兼主演女優のイメージか。ヒトを浮遊させるマジックはロープで引っ張ってる仕掛けをアッサリとバラされてしまう。しかし、魔術師を笑った警官、その妻は催眠術の成果か、夫への長年積み重なった不満を一気に吐き出す。魔術師を嫌ってた御者は、手鎖の魔法が解けたせいか魔術士に襲いかかり、そして命を落とす。魔術を信じない科学者も、入れ違った死体により死の恐怖に陥った。魔術士に発情した夫人は、メイキャップを落としたら無下に冷たくあたり、偽物だったはずの媚薬は、座員と女中のカップルを誕生させた。偽物は倫理的には駄目だろうけれど、信ずるものは救われてしまう?。

結局、人間は魔術や媚薬の様なものを必要とする。倫理と科学だけで生きられないだろう。現に、国王さえも魔術を評価したじゃないかと。作りものや偽物の人間達に与えるパワーを見せ付ける喜劇的な映画。

その喜劇の裏側、映画の中で死んで死体となってしまう飲んだくれ俳優は哀しい。神様はこの男を見捨ててしまったのか。そして、話せない魔術師の仮面を剥ぎ取った男は、みすぼらしくお金を周りにせびるも冷たくあしらわれる。それは監督自身の自画像か。媚薬で稼いだお金、不良少女モニカ等のヒット作品のイメージ?、で魔術団からリタイアする老婆は、ベルイマンを見捨てたプロジューサーか何かか?。ただの喜劇の様で、そうでは無いベルイマンならではの映画ではあった。

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Kazu Ann

3.5真実を語るものはペテン師と呼ばれる

2021年3月20日
iPhoneアプリから投稿

Amazonプライムで鑑賞。
画質は良くもなく悪くもなく普通。

めっちゃ面白かった!
ベルイマン作品は「処女の泉」に続いて二作目だけど、これも50年代の白黒映画の上に時代もののため、ぱっと見クラシカルに見え、今の時代には縁遠い話?って印象を抱いてしまう。
でも見ていくうちに中身はとにかくモダンで、時代や設定を置き換えたら、現代でもバリバリ通用するような話だとわかってくる。
冒頭は文字通りどこへ向かうかわからないこともあり多少我慢してたけど、終盤に向かうにつれてどんどん尻上がりにうおお燃える展開だもっとやれー! となった。

シーンの組み立ては舞台劇っぽい。ただ画面の収まりがすごくかっちりしていて映像的にはスタイリッシュでもある。1カット1カット細かくバミられてそう。。
不勉強でくわしくはわかりませんが、ホラー演出としても50年代でこれは画期的なんではないでしょうか。

メインのテーマとしては冒頭で語られる本の文言が予言した通り。ベラベラとハシャいでた人たちがお終いには苦虫顔で押し黙る対比が最高。
深刻で難解な作品ではと思いきや普通にアガる王道でした。
いいものを見た。

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ipxqi

4.0皮肉を更に突き詰めた人間の業を描いた喜劇の恐ろしさ

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

制作から暫くたって、「冬の光」と共に1975年に本邦初公開されたベルイマンの喜劇映画。と言って素直に笑えるコメディではない。イギリス映画のシニカルなユーモアを何倍も苦くしたような人間喜劇の不気味さを持っている。「野いちご」「処女の泉」のように分かり易いストーリーを語りながら、演出タッチは「第七の封印」に近い。難解な「沈黙」「ペルソナ」よりは見易いが、この映画にある人間の毒気に嫌悪感を抱く人もいるだろう。ベルイマン演出の多才さと完成度の高さに感心しながら、その演劇的趣向の独特な鋭さ、意地悪さというか人間の業を見極めた達観の視点が恐ろしく感じる。好きではないが、ベルイマンの恐ろしさを最も感じて圧倒された映画の一本。

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Gustav

4.0色彩を感じ取れるような階調豊かな白黒映像 意味ありげなシーンと会話

2019年3月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

高尚で難解な内容ではなく普通に喜劇
ゲスな俗物は旅芸人に等しい彼らより町の名士達だというありふれたオチだが語り口は断然上手い

色彩を感じ取れるような階調豊かな白黒映像
意味ありげなシーンと会話
ベルイマン監督らしさは十分に感じ取れる佳作だ

もしかしたら何か自分には感じ取れなかった込められたものがあるのであろうか?
ベルイマン監督には何か裏が有るように思ってしまう
これがゲスの勘繰りというものだろうか?

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あき240