ポケットいっぱいの涙

劇場公開日:

解説

暴力とドラッグに支配される街に暮らすひとりの黒人青年の目を通して、現代アメリカ社会が抱える病巣を鋭く活写した異色の青春映画。監督は撮影当時、弱冠20歳の双子アレン&アルバート・ヒューズで、ビデオクリップの演出で鍛えられた斬新なビジュアルセンスと、黒人コミュニティの現実を直視する冷徹な視点、さらにブライアン・デ・パルマの「スカーフェイス」やニコラス・レイの「夜の人々(1949)」などに影響を受けた暴力描写が見どころ。兄弟とタイガー・ウィリアムズの原案を、ウィリアムズが脚色。製作はダリン・スコット、撮影はリサ・リンツラー。音楽はQDIIIで、出演もしているMCエイト、ハイ・ファイヴなどのラップ/ヒップホップ・サウンドが全編を彩る。出演はタイリン・ターナー、ジェイダ・ピンケットら。「シュワルツェネッガー プレデター」のビル・デューク、「パルプ・フィクション」のサミュエル・L・ジャクソンらが助演。

1993年製作/アメリカ
原題:Menace Society
配給:パルコ=ポニーキャニオン
劇場公開日:1994年1月22日

ストーリー

60年代にロセンゼルスのワッツ地区で起きた大暴動から30年。ケイン(タイリン・ターナー)は友人のオー・ドッグ(ラレンツ・テイル)とビールを買いに食料品店に行くが、アジア系の店主に侮辱されたことに腹を立てたオー・ドッグは店主とその妻をアッという間に射殺し、店内の防犯ビデオと金を奪って逃走した。ケインは幼い時、母はヘロインの過剰摂取で亡くなり、父もまた麻薬取引のいざこざで殺されたため、祖父母に育てられたが、10代になると早くも麻薬を売って身を立てていた。彼が師と仰いできた近所の麻薬ディーラー、バーネルは現在、刑務所に服役中だ。幼いケインに初めて酒を飲ませ、銃を握らせたのが、バーネルだった。ある晩、ケインが従兄弟のハロルドの車に同乗していると、敵対するストリートギャングに襲われた。ハロルドは撃ち殺され、ケインも重傷を負う。自宅療養中のケインを訪れたオー・ドッグは、ハロルドの敵討ちを提案。ケインとオー・ドッグ、友人のエイ・ワックスの3人はハロルドを殺した男を捜し出し、射殺する。ケインは、初めて人を殺した衝撃に身を震わせる。彼は、食料品店での殺人の様子を繰り返しビデオで見ては興奮し、自慢しているオー・ドッグの無神経さに嫌悪する。自分の将来に不安を覚えるケインにとって唯一の救いは、バーネルの恋人ロニー(キャンディ・アレキサンダー)と、6歳になる息子のアンソニーだった。ケインは親子を守るためなら、どんな犠牲も厭わなかった。ケインはいつしかロニーと結ばれ、親子と街を出ていくことを決意する。だが、その矢先に、例のギャングたちが報復でケインたちを襲撃する。彼はアンソニーを守って、銃弾にさらされる。ケインの意識は遠のいていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5見せ方がシンプル

2019年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

メジャー感皆無なこの質感が内容とよくマッチしている。スタイリッシュな演出はあまりなく生活に困窮する姿を描いている点もよい。たぶん演技指導なくても自然と行儀の悪さが出る人たちばかりキャスティングしていると思われる。

ギャングまでいかない、地域の悪ガキという感じでしょうか。ハイリスクハイリターンな裏の仕事が回ってくるような位置にいるわけでもなく、逆に救いようがないという。

見せ方がシンプルだし良いと思う。

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okaoka0820

3.0殺るか殺られるか!?

2014年6月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

黒人スラム街の銃社会で殺った者が法律で、死人にくちなし。投獄は地獄の様だ。
これ系の映画はどれも野生動物を描いているようだ。特にこと映画に関しては、殆どの理由がムカついたから、殺す。それだけだ…。

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ウィリー
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