ヘンリー・フール
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ヘンリー・フール

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解説

謎めいた浮浪者と彼に詩の才能を見いだされたゴミ収集人の青年がたどる数奇な運命を簡素なタッチで綴ったドラマ。監督・脚本・製作・音楽は「愛・アマチュア」「フラート」のハル・ハートリー。製作総指揮はハートリーとコンビを組むジェローム・ブラウンスタインと「スリング・ブレイド」のラリー・マイストリッヒ、ダニエル・J・ヴィクター、キース・アベル。撮影はハートリー作品の常連のマイケル・スピラー。美術はスティーヴ・ローゼンウェイク。編集はスティーヴ・ハミルトン。出演は舞台出身のトーマス・ジェイ・ライアンとジェームズ・アーバニアク、ハートリー作品の常連であるパーカー・ポージー(「ユー・ガット・メール」)、監督夫人の二階堂美穂(「フラート」)ほか。1998年度カンヌ国際映画祭脚本賞受賞。

ストーリー

ニューヨーク、クイーンズ地区。内気な青年サイモン(ジェームズ・アーバニアク)は、セックス狂の姉フェイ(パーカー・ポージー)と鬱病の母メアリー(マリア・ポーター)を養うためゴミ収集人をして生活していたが、周囲からは虐げられる日々。そんなある日、彼の前に謎めいた浮浪者ヘンリー(トーマス・ジェイ・ライアン)が現われる。文学界を一変させる『告白』なる未完の大作を書き続けると豪語する彼は、サイモンにノートと鉛筆を渡し、思うことをそこに書けと勧める。こうして執筆を始めたサイモンだが、彼の書いた詩に目をとめたヘンリーはサイモンの思わぬ才能に驚き、創作の手ほどきを買って出る。サイモンの詩は近所の中国移民の雑貨店主デン(ジェームズ・サイトー)の聾唖の娘ノック(二階堂美穂)に歌を口ずさませ、それまで彼を迫害していた不良女子高生までが取り巻きになるほどだった。その間、ヘンリーはサイモンの母と姉と続けて肉体関係を持つ。ヘンリーはサイモンに、以前13歳の少女と淫行に及んだ罪で7年間服役した過去があり、現在は仮釈放中の身だと告白した。ヘンリーが推薦した出版界の大物編集者ジェームズ(チャック・モンゴメリー)の元を訪れ、詩を売り込んだサイモンだが、相手は作品を愚作だと酷評。さらに、ヘンリーはその出版社の掃除夫だったことが明らかになる。その頃、フェイはヘンリーと愛を交わし、母はサイモンの詩を読んで自殺を図った。母の葬儀後、ヘンリーはフェイにサイモンの詩をインターネットで公表するように頼む。サイモンはヘンリーにフェイが妊娠していると告げ、ふたりは結婚することに。式の当日、インターネットで公表されたサイモンの詩が世間の注目を集め、彼は一躍有名人となった。彼の名声に目をつけたジェームズはサイモンとの契約に乗り込んで来た。サイモンはヘンリーに『告白』を読ませてほしいと頼んだ。彼への友情と恩義から、『告白』も一緒に出版することを契約の条件にするというのだ。だが、予想に反してサイモンからみても『告白』は駄作で、ジェームズは出版を、拒否した。フェイに子供が生まれたその日、サイモンは病院にヘンリーを訪ね、『告白』を出版しないまま契約を交わしたと言い、これが原因でふたりは袂を分かった。7年後。ネッドという息子を抱え、ヘンリーはゴミ収集人として働く日々。そんな折り、サイモンがノーベル文学賞を受賞したというニュースが入る。苛立ちを抑えきれないヘンリーは、顔なじみの労務者ウォレン(ケヴィン・コリガン)が養女のパールに暴力とセックスを強要しているのを知って彼の家に殴り込み、あやまって相手を刺してしまう。ネッドの知らせでそれを知ったサイモンは一計を案じてクイーンズに戻った。それはヘンリーを代わりにノーベル賞の授賞式に出席させることだった。空港。サイモンに送り出され、発進を始めた旅客機目指してヘンリーは走る……。...

作品データ

原題 Henry Fool
製作年 1997年
製作国 アメリカ
配給 ポニーキャニオン
上映時間 137分

提供:株式会社キネマ旬報社

受賞歴

第51回 カンヌ国際映画祭(1998年)

受賞
コンペティション部門
最優秀脚本賞 ハル・ハートリー
出品
コンペティション部門
出品作品 ハル・ハートリー

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