ヘンリー

劇場公開日:

解説

1970~80年代に全米で300人以上を殺害したといわれる伝説の殺人鬼で、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターのモデルにもなったといわれるヘンリー・リー・ルーカスの日常を、冷徹な筆致で描いた犯罪スリラー。14歳の時、虐待を繰り返す母親を殺害したヘンリーは、相棒のオーティスとその妹ベッキーとの奇妙な共同生活を始める。しかし、ヘンリーは次第に本能的ともいえる殺人衝動が抑えられなくなっていく。一方ヘンリーに惹かれるベッキーの様子にオーティスは嫉妬し、そのことから3人の共同生活は思わぬ惨劇へと発展していく。86年に製作されたものの、アメリカでも90年に公開されるまでお蔵入りなっていたいわくつきの一作。日本では92年に初公開。2019年4月、オランダの伝説的スリラー「ザ・バニシング 消失」の劇場公開にあわせて特別上映。

1986年製作/86分/アメリカ
原題:Henry: Portrait of a Serial Killer
配給:ケイブルホーグ
劇場公開日:1992年3月19日

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(C)1986 MALJACK PRODUCTIONS

映画レビュー

4.0アート系ホラー

2024年2月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この作品はホラーだという。恐怖する事柄には色々な種類があると思うが、自分が理解できないものの存在は恐怖の対象の一つだろう。

殺人に理由がないことを低評価の理由にしている方がいるけれど、ヘンリーを恐怖の殺人者に仕立てるために敢えて動機を明らかにしていないと思うんだよね。
特に意味もなく殺してしまうというのはとても恐ろしい。
殺人理由を言ってもどうせ理解できないってのもある。なぜならヘンリーはサイコパス殺人者で、彼らの考えは普通の人間の思考とは異なるからだ。それはただ、彼らの言っていることを受け入れるしかない。

サイコパス犯罪物とかの作品が好きでドラマなども観るが、まあ実在の人物がモデルなので当然といえば当然なのだが、80年代の作品で明らかなサイコパスの特徴を持っているキャラクターの作品ってだけでちょっと感動的でさえある。
近年でさえ観客が理解できるようにキャラクターに人間味が加えられサイコパス犯罪のはずなのにサイコパスじゃない映画がほとんどないのにだ。

極端な話、キャラクターを理解できないからサイコパスなのであって、観ている私たちが理解できてしまったらそれはもうサイコパスではないんだ。

あとは、冒頭の連続する死体と殺害場面であろう音だけの演出はちょっとした芸術だったよね。
予算が凄く少なかったからというのもあるだろうが、だからこその思い切った演出だったと思う。
ついてこられないヤツはついてこなくていいという割り切りのような。
おかげで強烈なインパクトを与えてくれて、良いもの観た気がするのはいいよね。

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つとみ

4.0レクター博士のモデル

2023年11月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

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ゆい

4.0ズレている

2023年11月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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ouosou

3.5ヘンリーがいい奴に見えた僕は異常?

2021年3月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まぁ、せつないですよね。幼少期、親との関係などなど。作品の中ではセリフで語られますが、聞いてるだけでも辛くなります。幼少期に愛情が注がれなかった結末なんでしょう。
しかし、やってることについての同情は一ミリもしませんが。感情の高まり、怒り、苛立ちの一環で当たり前のように殺人を犯す様は、なんとも怪物感があります。

しかし、オースティンの方がよっぽどアホで鬼畜で、虎の威を借る狐さながらで、こいつの方がクズだと思えます。この描き方や凄惨な殺人描写が少なく、不幸のデパート状態のヘンリーに時々灯る好青年の光。
これは監督がもつヘンリー像なのか?解釈なのか?
願いなのか?

「たぶん好きだと思う」

このセリフにに微かな期待をしたけど、哀しいかな。
運命って環境が左右されちゃうのかな?

なぜかヘンリーを憎めない。
逆に、人間らしさを感じてしまった。
もし、制作陣の意図通りであるならば、本作は秀作と言わざるを得ないですね。

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バリカタ
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