豚が飛ぶとき

劇場公開日:

解説

ニューヨーク・インディーズの中心的人物であるジム・ジャームッシュのプロデューサーを務めてきたサラ・ドライヴァーが監督した、幽霊と人間たちのやりとりを描いた心暖まるファンタジー・ドラマ。監督のサラ・ドライヴァーはジム・ジャームッシュの公私ともに良きパートナーで、今回はジャームッシュがエグゼクティヴ・プロデューサーを務めている。ドライヴァーは監督として「ユー・アー・ノット・アイ」、「スリープ・ウォーク」などをこれまでに発表している。撮影は「パリ、テキサス」「ダウン・バイ・ロー」のロビー・ミュラー。音楽はパンク・バンド、ザ・クラッシュのヴォーカルとして知られ、その後は「シド・アンド・ナンシー」や「ウォーカー」等の音楽を担当していたジョー・ストラマー。製作を担当しているのは「コックと泥棒、その妻と愛人」等ピーター・グリーナウェイの作品を数多く手がけているキース・カサンダー。脚本はレイ・ドビンズ。出演は音楽界でも活躍してきたマリアンヌ・フェイスフル、カサヴェテス作品でお馴染みのシーモア・カッセル、「プリック・アップ」のアルフレッド・モリーナ、「愛は霧のかなたに」のマギー・オニール。

1993年製作/アメリカ
原題:When Pigs Fly
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド
劇場公開日:1994年6月11日

ストーリー

さびれた港町の片隅の立つアイルランド系の小さなパブ、″エリンの薔薇″。その店で働くダンサーのシーラ(マギー・オニール)は店のオーナーのフランク(シーモア・カッセル)の人使いの荒さにうんざりしていた。シーラはジャズマンでほとんど家を出ることのない変わり者のマーティ(アルフレッド・モリーナ)の家に住んでいる。ある日シーラーは店の物置から持ち帰った古いロッキング・チェアーをマーティにプレゼントするが、なんとこの椅子には2人組の幽霊が棲んでいた。どこか寂しげで美しい女性リリー(マリアンヌ・フェイスフル)とおしゃまな少女ルーシー(レイチェル・ベラ)だった。マーティはリリーがフランクの妻で″エリンの薔薇″のマダムであることを思い出す。彼はリリーが暴力的な夫の元で悲痛な生活を送っていたことを聞かされる。マーティはまた自分の友人や親戚の霊にも再会する。マーティに密かな想いを寄せているシーラも2人の幽霊を目にする。リリーは自分の店が低俗に変わりはてたのを嘆き、霊力を使って店をメチャクチャにし、自分を殺したのは夫のフランクだと打ち明ける。マーティとシーラーはフランクの隠し持っていたお金をリリーの願いどおり彼女の息子に届けに行く。そして2人は擦れ違っていた想いを確認し合う。

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