劇場公開日 1958年4月5日

「「武器よさらば」を観て・・」武器よさらば Ryoichiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「武器よさらば」を観て・・

2015年11月1日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

文豪ヘミングウェイの小説を1957年に映画化したもの。まだ本人が猟銃で自殺する前の生存していた頃で、ノーベル文学賞を受賞して世界的に有名になった頃。時代設定は、第一次世界大戦の最中。戦争を背景とした作品は、従軍記者をしていたヘミングウェイの小説では数多い。
ここからネタバレになるかも・・
アメリカ人でイタリア軍の救急隊に所属していた主人公ヘンリーは、イギリス人看護婦のキャサリンと出会う。二人は恋に落ちるが、戦争が二人を引き裂く。同僚の医師がドイツ軍に銃殺されたのを見て、脱走兵となったヘンリーはキャサリンと再会して、中立国スイスに二人で湖をボートで逃げる。国境を越えスイスの地に二人で身を隠すが、キャサリンは妊娠していた。病院で出産するも、難産で母子ともに亡くなってしまう。ヘンリーは大きな悲しみに打ちひしがれ、独り雨の中をさ迷い歩く・・
この作品のすばらしさは、人間の命のはかなさを戦争の悲惨さや女性の出産の大変さで、表しているところだ。ヘミングウェイの小説がなぜ感動するのか、彼がなぜ文豪と呼ばれノーベル文学賞を受賞したのか、他の作品も読んで味わいたい・・
映画は、当時としては珍しいカラー映像で、ジェニファー・ジョーンズが女優として活躍していた最も美しく良い頃である。

Ryoichi