母(1926)
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母(1926)

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解説

帝政ロシアの圧政の下で革命の一翼を担ったひとりの母の人間的成長とその革命を描いた作品。製作は一九二六年にサイレント版でメジュラブ・ルーシ・プロダクション。サウンド版は一九六八年モス・フィルムによる。原作はマクシム・ゴーリキーの同名小説。監督は「アジアの嵐」のフセヴォロド・プドフキン、脚色をナターン・ザルヒ、撮影はアナトリー・ゴロブニヤ、美術はセルゲイ・コズロフスキー、音楽はチーホン・フレンニコフがそれぞれ担当。出演はヴェラ・バラノフスカヤ、ニコライ・バターロフ、アレクサンドル・チスチャコフ、アンナ・ゼムツォワなど、プドフキンも警官役で出ている。

ストーリー

二十世紀初めの帝政ロシア。金属工のウラーソフ(A・チスチャコフ)は毎日、居酒屋で労働の疲れとウサ晴らしに飲んだくれていた。妻のペラゲーヤ(V・バラノフスカヤ)は夫にどなられ、ぶたれ、貧しさと惨さに打ちひしがれて生きていた。息子パーベル(N・バターロフ)は恋人アンナ(A・ゼムツォワ)等と地下運動に挺身していた。或る夜、居酒屋で父は、スト破りの相談をしていた右翼暴力団に目をつけられて、スト破りに誘われる。同じ夜、アンナはパーベルの所に武器の入った包みを預けにきた。母は眠ったふりをし、息子が包みを床下に隠すのを見た。翌朝、パーベル等はストライキを呼びかけるため工場に行ったところをスト破りに包囲され、乱闘となる。そして、その乱闘に加わっていた父はピストルで射たれ死んでしまう。母は悲しんで、息子に危険な事はやめてくれと頼む。そこへ軍隊がやって来た。「武器のありかを白状すれば許す」と言う言葉に母は床下に隠してあった武器を出す。しかしパーベルは逮捕された。裁判が開かれ、懲役刑が言い渡された。「真実はどこ!」--母の悲痛な叫びが法廷に響いた。母は悲しみから驚きへ、驚きから怒りへとめざめ一歩一歩息子と同じ戦列へ進んだ。獄中の息子に会い、メモを手渡す。息子は微笑みかけた。メモは五月一日の脱獄計画が書かれていた。その日は街の隅々から労働者達が、まるで雪どけの小さな流れが大きな流氷の河に流れ込むようにデモの隊列に加わっていった。勿論、母もいた。赤旗が翻った。囚人達も呼応した。多くの囚人が射殺されたが、パーベルは河の流氷づたいに脱出した。パーベルがデモ隊に合流し、母と抱き合って再会を喜んだ瞬間、騎兵隊の一斉射撃が息子を射ち殺した。母は投げ出された赤旗を持ち、襲いかかる騎兵隊の前に立ちはだかる。しかし、騎兵の剣が一閃し、母は殺された。だが、氷を押し流す激流のように再度、赤旗はロシアに翻るであろう。...

作品データ

原題 Maty
製作年 1926年
製作国 ソ連
配給 ソビエト映画「母」「ストライキ」全国普及委員会

提供:株式会社キネマ旬報社

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