ナイルを襲う嵐

劇場公開日:

解説

イギリスの作家A・E・W・メーソンによる愛国冒険小説の三度目の映画化。アフリカのスダン砂漠を背景に若人の恋と冒険を描いているが今回は「愛情は深い海の如く」に次ぐ英国で二本目のシネスコ作品として公開される。「邪魔者は殺せ」のR・C・シェリフが脚色を担当し、「サハラ戦車隊」のゾルタン・コルダが「鷲の谷」のテレンス・ヤングと共同監督した。撮影は「完全なる良人」のテッド・スケイフ、スダン・ロケの部分には「オーヴァランダース」のオスモンド・ボラデールが協力した。音楽は、「文なし横丁の人々」のベンジャミン・フランケル。主な出演者は「颱風圏」のアンソニー・スティール、「獅子王リチャード」のローレンス・ハーヴェイへ「ピラミッド」のジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、新星メアリー・ユーア、「情炎の島」のジャック・ランバート、「落ちた偶像」のジェフリー・キーンなど。ゾルタン・コルダ製作による、英ロンドン・フィルム。

1955年製作/イギリス
原題:Storm Over the Nile
配給:東和
劇場公開日:1956年2月4日

ストーリー

一八八五年、アフリカのスダン砂漠に回教徒の叛乱が起り英駐屯軍の本拠ハルツウムも陥落した。当時十五歳のハリイ・フェイヴァシャムは軍人の子として生れながら、文弱な性格が父将軍の心配の種だった。十年の歳月が流れ、成人したハリイ(アンソニー・スティール)は父の希望で軍隊に入り、中隊長ジョン・ダランス(ローレンス・ハーヴェイ)、ウィロビイ(イアン・カーマイケル)、ピーター・バロウズ(ローランド・ルイス)の三人と親友になった。キッチナー将軍のスダン再征を控えて、ハリイはピーターの妹メアリイ(メアリー・ユーア)の成人祝いに招待され、席上バロウズ老将軍は二人の婚約を発表したが、彼女を愛していたダランスは失望した。スダン出征の際、ハリイは軍籍を退いたが、メアリイの家には三人の親友から夫夫、卑法者への絶交の印である白い羽根が届けられていた。メアリイの気持を察したハリイは、彼女の扇から羽根を抜き取って四枚にし、医師サットン(ジェフリー・キーン)に決意を打明けて秘かにエジプトに渡った。サットンから紹介されたトルコ人の医師の許で彼は原住民に変装した。この頃ダランスはバロウズやウィロビイと作戦中敵に囲まれ、熱帯の太陽に眼を射られて盲目となった。隊は全滅しバロウズとウィロビイは捕虜になったが、失心していたダランスは原住民の一人に救出された。原住民はダランスを英軍陣地の近くに送り届けて立ち去った。本国に送還されたダランスはメアリイと婚約したが、彼の財布からメアリイは白い羽根を見付け、ダランスの物語るふしぎな原住民こそハリイの変装だと直感した。蛮族の虜となったバロウズとウィロビイはオムダーマンに送られたが、ハリイの助けで脱出を計って失敗し、三人共に監禁されてしまった。折しもキッチナー将軍の率いるイギリス・エジプト連合軍が総攻撃を開始し、ハリイ達は隙をみて看守兵を倒し友軍に力をかした。オムダーマンの勝利は直ちにロンドンに伝わり殊勲者ハリイの手柄は新聞にも掲載された。一切を悟ったダランスはメアリイとの婚約を解消した。数日後、無事帰還したハリイ達を囲んでバロウズ家で祝宴が開かれた。席上、ハリイはメアリイに白い羽根の最後の一枚を返し、彼女と熱い接吻を交した。

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