トプカピ

劇場公開日:

解説

エリック・アンブラーの「真昼の翳」をモンヤ・ダニシェフスキーが脚色、「死んでもいい」のジュールス・ダッシンが製作・演出したコミカルなサスペンス・ミステリー。撮影はアンリ・アルカン、音楽は「日曜はダメよ」(アカデミー賞)のマノス・ハジダキスが担当した。出演は、「勝利者(1963)」のメリナ・メルクーリ、「スパルタカス」のピーター・ユスチノフ、「ニュールンベルグ裁判」のマクシミリアン・シェル、「ミサイル珍道中」のロバート・モーリー、TV「弁護士プレストン」のエイキム・タミロフ、ギルス・セガール、ジェス・ハーンほか。

1964年製作/アメリカ
原題:Topkapi
配給:ユナイテッド・アーチスツ
劇場公開日:1964年12月18日

ストーリー

美しく陽気な女盗賊エリザベス(メリナ・メルクーリ)は、イスタンブールのトプカピ王宮博物館に陳列されているサルタンの宝剣に魅せられていた。そこで彼女は、愛人のベテラン泥棒ウォルター(マクシミリアン・シェル)を口説いて計画をたてた。2人は観光客を装ってギリシャに行き、イギリス人ガイド、シンプソンを雇った。万一の場合に備えて、トルコまで武器を運搬させるためである。それとは知らぬシンプソンは高級車を運転して出かけたが、トルコ国境の検問所で武器を発見されテロリストにされてしまった。ところが彼らはシンプソンを逆にスパイとして働かせることにした。目的地まで車を運転してきた時、彼はそこで運転手として雇われてしまった。宝剣盗みの仲間達ー風変りな貴族で発明狂のセドリック、短気で力持ちのフィッシャー、身の軽いジュリオーが勢揃いした。厳重なトルコ側官憲の警戒の中、一味が決行を前にしてフィッシャーが怪我をし、代わりにシンプソンが加わった。初めてあかされた秘密に驚ろき、警察のスパイであることをしゃべってしまった。その結果、シンプソンの報告で行動する警察の裏をかかなければならない。祭りの日、盗賊団はレスリングの競技場に乗り込んだ。尾行の刑事の隙を見て、フィッシャー1人を残して一味は目的の博物館へ。博物館は閉館するとスイッチがかけられ、部屋の床には極く軽い重みがかかってもたちまち非常ベルが鳴る仕かけがしてあるのだ。屋根からロープでしのび込んだ一味はまんまと、本物と偽物の宝剣をすりかえた。だが窓ガラスの隙間から雀が1羽迷い込んだことには誰も気がつかなかった。シンプソンが出かける前に書き残した報告書と雀の1件からすべてが明るみに出て一味は刑務所へ。だがエリザベスは次に、クレムリン宮殿のロマノフ王朝の宝石をねらっているのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第22回 ゴールデングローブ賞(1965年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ピーター・ユスティノフ
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) メリナ・メルクーリ
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映画レビュー

3.5クライマックス盛り上がる泥棒映画

2023年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

クライマックスは盛り上がって面白いジュールス・ダッシン監督による泥棒映画の佳作。
コミカル的なエピソードを散りばめながら、「ほうほう、これを狙っているんだ…」と思わせといて、具体的な盗みの方法は終盤で一気に見せるあたりが上手い!
ただ、その分、序盤で若干の停滞感があったりするが、それを終盤で取り返した感じ(笑)

イスタンブールのトプカピ王宮博物館に展示されている高価な宝石散りばめたサルタンの宝剣を狙う集団。綺麗で陽気なメリナ・メルクーリ、スマートな泥棒マクシミリアン・シェルが計画を立てて、イギリス人のピーター・ユスティノフを雇って、車に武器を搭載してトルコ国境を通過しようとしたが武器が検閲で見つかってしまう。警察はテロリスト達を捕えるために、ピーター・ユスティノフに犯人たちのスパイをやらせるのだが、泥棒たちは着々と計画を実行しながら臨機応変に対応するのだが……。

泥棒の宝刀を盗む方法が、トム・クルーズ主演『ミッション・インポッシブル』的な雰囲気だが、本作は1964年作品。元祖と言って良い。

異国の地の様々な風景、一種独特な原色キラキラの映像、高所恐怖症のピーター・ユスティノフが特にコミカル、クライマックスでは無音の緊迫感……なかなか面白い映画であった。

(補記)本作を観るためにスカパー(CSザ・シネマ)再加入、録画鑑賞。

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たいちぃ