トスカニーニ

劇場公開日:

解説

今世紀を代表する指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの18歳の音楽に対する情熱と爽やかな恋を描く。製作はタラク・ベン・アマールとフルヴィオ・ルチザーノ、監督・脚本は「オテロ」のフランコ・ゼフィレッリ、共同脚本はウィリアム・H・スタディエム、撮影はダニエレ・ナヌッツィ、音楽はロマン・ヴラドが担当。出演は「サマー・デイズ」のC・トーマス・ハウエル、ソフィー・ウォード、エリザベス・テイラーほか。なおこの作品のオリジナル・タイトルは“Il Giovane Toscanini”

1988年製作/イタリア・フランス合作
原題:Young Toscanini Il Giovane Toscanini
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1989年2月18日

ストーリー

18歳のアルトゥーロ・トスカニーニ(C・トーマス・ハウエル)は夢にまで見ていたミラノ・スカラ座の楽団員採用試験に臨むが、あまりに傲慢な試験官の態度に立腹し、演奏の途中で席を立った。そして会場から出ようとする彼を呼びとめたロッシ(ジョン・リス・デイヴィス)の誘いにのったアルトゥーロは、彼の率いる歌劇団の一行と共に南米のリオへ向う決心をする。そのリオへの船旅の途中、アルトゥーロは先輩修道女たちとともに貧しい移民たちの世話をするマルゲリータ(ソフィー・ウォード)という美しい少女に淡い恋心を抱いた。やがてリオに到着した彼のまず最初の仕事は、すでに引退していた偉大な歌姫ナディア・ブリチョフ(エリザベス・テイラー)のカムバックのためのトレーニングだった。アルトゥーロは、幼い頃、彼女の歌う『アイーダ』を見て音楽家への道を歩む決意を抱いただけに、ナディアに会える喜びに胸躍らせるが、ナディアは自分の相手が18歳の子供というので怒り心頭。しかしロッシのとりなしで心静めたナディアは、やがて彼のもつ才能を認めるようになる。一方アルトゥーロは、奴隷制度反対のデモに揺れる街角で、マルゲリータに再会し親密さを深めるが、神に誓いをたてたという彼女への叶わぬ愛に身を焦がす。いよいよナディアの『アイーダ』の開幕。ところがその直前、楽団員と指揮者の間のわだかまりが爆発、代わりの指揮者としてアルトゥーロに白羽の矢がたった。ナディアのパトロン、ドン・ペトロ二世(フィリップ・ノワレ)も見守る中、幕はあがった。しかし黒人奴隷登場の例のシーンで、ナディアが奴隷制度反対を宣言。騒然とする場内を救ったのは鮮やかなアルトゥーロの指揮。この日彼は偉大な指揮者への第一歩を踏み出した。時は一八八六年、この地で奴隷解放が行われる三年前の出来事であった。

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