チャイコフスキー

劇場公開日:

解説

ロシアの大地が生んだ偉大な作曲家チャイコフスキーの愛と苦悩を掘りさげる感動の人間ドラマであり、ソビエトのベストメンバーをよりすぐった名演奏による不滅のメロディが奏でられる音楽映画。総指揮・音楽監督を「ハイヌーン」「アラモ」「OK牧場の決闘」のメロディで名高いディミトリ・ティオムキン、監督・脚本はイーゴリ・タランキン、撮影はおそく世界にただ一人の女性撮影監督であろう、マルガリータ・ピリーヒナ、ほかに来日したボリショイ・オペラ、ボリショイ・バレエのメンバー、レニングラード管弦楽団、ボリショイ劇場管弦楽団、至宝ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー等々ソビエト音楽界のベストメンバーが演奏・出演している。出演は「ハムレット(1964)」のインノケンティ・スモクトゥノフスキー、「戦争と平和」のアントニーナ・シュラーノワ、世界バレエ界のプリマ・バレリーナのマイヤ・プリセツカヤ、「戦争と平和」のウラジスラフ・ストルジェリチクなど。カラー、七〇ミリ。

1970年製作/ソ連
原題:Tchaikovsky
配給:ヘラルド
劇場公開日:1970年12月12日

ストーリー

少年時代の小さなエピソードを経て、ピアノ協奏曲第一番の成り立ちから映画は始まる。この曲は強大な勢力をもっていた恩師ルビンシュテイン(V・ストルジェリチク)とちょっとした感情的トラブルまで起こしたが、結果的にはチャイコフスキー(I・スモクトノフスキー)の名を高めた作品であった。そしてソプラノ歌手デジレ(M・プリセツカヤ)との恋の破局、大金持未亡人との世にも珍らしいプラトニック・ラブを背景に彼の作品と感情とのつながりを綴っていく。メック夫人(A・シュラーノワ)との交際は十三年間、一二〇〇通におよぶ文通を交しながら、一度も直接会って語ったこともなく、夫人は彼の芸術の最大の理解者として莫大な経済的援助を与え続けた。さらに、可愛いだけがとりえの教え子ミリューコワ(R・ユージナ)との結婚と離婚が、チャイコフスキーの繊細な神経を踏みにじっていく。だが、彼は再起した。外国旅行や、ルビンシュテインの死に直面して、いままでの作品とは全く違う、死にうち勝つ名曲を送り出した。オペラ「ユフゲニー・オネーギン」、交響曲第四番などであった。栄光の時代がやってきた。しかし、それは死の年でもあった。交響曲第六番“悲愴”を自ら指揮して初演した八日後、突然病に倒れたチャイコフスキーは、“悲愴”の最終楽章が静かに消えてゆくように、その生涯を閉じた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第44回 アカデミー賞(1972年)

ノミネート

外国語映画賞  
編曲・歌曲賞 ディミトリ・ティオムキン
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